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「ジャムプロジェクト」で福島県の農業高校5校が「あなたに贈る青春ジャム」を作成・販売!!

 令和6年1月16日に、福島県の農業高校5校(福島明成高校、岩瀬農業高校、修明高校、磐城農業高校、相馬農業高校)が、ジャム、野菜、加工食品を手に福島県庁に来てくれました。5校は「ジャムプロジェクト」に取り組み、その成果を披露するために県庁で販売会を行うことに。そこで今回は「ジャムプロジェクト」とは何かをはじめ、販売会に先立ち行われた成果報告の様子と、販売会の様子をご紹介します!!


1 「ジャムプロジェクト」って何?

 福島県の高校では、福島イノベーション・コースト構想推進機構の支援を受けて、地域や学校の特色を生かしたキャリア教育プログラムに取り組んでいます。その教育プログラムの一環として、食品科学系の学科がある5つの農業高校で連携しながら進めたのが、「ジャムプロジェクト」。地元の特産品を使ったジャムの製造をはじめ、「商品ラベル」や「キャッチコピー」なども高校生が自ら考案!!商品開発を通して、福島県の「食の安全の発信」と風評払拭を目指しています。

「ジャムプロジェクト」で農業高校5校がそれぞれ作ったのは・・・

5校それぞれが作ったジャム。「ジャム詰め合わせ」は、5種類入って1箱1,000円で販売。限定300箱の販売で、「多くの皆様に食べていただきたい」とのことから、お一人様1箱限りでした!

商品名「あなたに贈る青春ジャム」
○福島明成高等学校(県北) ゆずジャム
○岩瀬農業高等学校(県中) ぶどうジャム
○修明高等学校  (県南) ブルーベリージャム
○磐城農業高等学校(いわき)いちじくジャム
○相馬農業高等学校(相双) りんごジャム
※( )は高校のある地区で、県北・県中・県南は中通り、いわき・相双は浜通りです。


2 「ジャムプロジェクト」成果報告

 販売会に先立ち、「ジャムプロジェクト」に参加した各校の高校生5人が、磐城農業高校の校長先生とともに成果報告に来てくれました。最初に、磐城農業の高校生からこの機会を与えてくれたことに対する感謝の言葉と、プロジェクトについての話がありましたので、その一部をご紹介します。

 5校の農業高校が協力して、地域の特性を生かし、ジャムの種類や製造方法、商品ラベルなどを検討して「青春ジャムセット」として販売することができました。企画・製造した商品を通して、授業や実習で学んだ知識や技術だけでなく、(お客様から商品が)どのように評価され、受け入れられるのかについて、実践的なマーケティングとして経験することができました。
 また各校と連携を図りながら、県内の農業高校生が「オールふくしま」となり取り組んでいることを、多くの方に知っていただくことができました。今回のプロジェクトを通して学んだことを自信とし、これからも農業高校での学びに誇りと自覚を持って頑張っていきたいと思います。

磐城農業高校の3年生の報告より(一部抜粋)

 大沼教育長から、「学校で作ったジャムの素晴らしさやデザインについてPRして欲しい」との声が。そこで各校の高校生がジャムに込めた思いを語ってくれました。

磐城農業高校「いちじくジャム」
 珍しいジャムを作りたいと思い、いわき産のいちじくを使ってブランデーでシンプルに作りました。諸説ありますが、アダムとイブが食べた「禁断の果実」とされるので、それをイメージしてパッケージを作りました。
修明高校「ブルーベリージャム」
 昨年同様、棚倉町産のブルーベリーを使ってジャムを作りました。昨年のパッケージは女の子のキャラクターでしたが、今年は人気が出るように男の子のキャラクターにしました。
相馬農業高校「りんごジャム」
 今年はりんごジャムを作りました。果肉が残ったものになっているので、りんごのシャキッとした食感を楽しむことができます。一目でりんごジャムと分かるように、りんごのイラストにしました。

岩瀬農業高校「ぶどうジャム」
 本校はグローバルGAP取得数で日本一を誇る学校です。その中の一つで、本校の園芸科学科が栽培したぶどうを使ってジャムを作りました。ジャムがゆるいので、ソースとしても、他に混ぜたりしても使えます。
福島明成高校「ゆずジャム」
 「信夫山のゆず」の栽培がかつて北限だったことを広めたい、という思いから、昨年に引き続きゆずジャムにしました。ラベルは、農業クラブ全員で考えて作りました。

 最後に大沼教育長から、「ジャムプロジェクト」の素晴らしさについて話がありました。「一つは、パッケージにして限定することによる効果。各校で生産したものを単品で売っても価値はありますが、県内の農業高校が独自性を発揮して作ったものがパッケージとして販売されることで、生み出される力はより高まります。もう一つは発信する力。力を合わせて作ってPRすることは、福島の農産物のおいしさや風評に対する安全性の発信という点でとても大きな効果をもたらします」と大沼教育長。農業高校の活躍に、ますます期待が高まります。

GAPの取得や6次化商品開発などの取組を、次の世代にもつなげていってほしいと大沼教育長。


3 大盛況の販売会

 朝から雪が降る中、11時30分からの販売開始を前に、すでに長蛇の列が。思いが込められた「ジャム詰め合わせ」をはじめ、各校で作った野菜や加工食品がずらり。なんと約1時間で完売!大盛況の販売会となりました。

販売開始前の様子。各校で作った野菜や卵、加工食品が、机の上に所せましと置かれています。
大沼教育長、修明高校のオリジナル酸乳飲料「サンピス」「超おいしい長芋」をお買い上げ!!長芋は、機械で掘削した後、高校生が折らないように土をかき分けて掘り起こすとのこと。ちなみに美味しい長芋を見分けるコツは、ずっしり重く、ハリのあるものだそうです。
5校の思いが詰まった「あなたに贈る青春ジャム」。箱に入っているときの色合いもステキです。
磐城農業高校の味噌は、豆も米も国産で、高校生が麴から手作りした一品。さらにこの味噌はアルコールなどの添加物がなく、加熱処理もしていないため、酵母そのものが生きている生のもの!!岩瀬農業高校のカリーノケール米粉麺は、GAP認証米「コシヒカリ」とカリーノケールを使用して誕生した色鮮やかなグルテンフリーの米粉麺。くせがないため、様々な麺料理で楽しめるそう。


 福島明成高校、岩瀬農業高校、修明高校、磐城農業高校、相馬農業高校の皆さん、「あなたに贈る青春ジャム」と農産物の販売、ありがとうございました!!これからも農業高校の魅力を発信し続けてください!!


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