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祝 令和4年度 JFAアカデミー福島 卒校式

 静岡県御殿場市にある御殿場高原時之栖(ときのすみか)において、令和5年3月2日(木)にJFAアカデミー福島12期生(高校3年生の男女)の卒校式が、3月18日(土)にはJFAアカデミー福島15期生(中学3年生の男子)の卒校式がそれぞれ行われました。

JFAアカデミー福島と静岡県のご縁

 JFAアカデミー福島は、日本サッカー協会(JFA)と福島県などが連携して、平成18(2006)年に設立されました。発足当初は、楢葉町にあるJヴィレッジを拠点に活動。サッカーと学校教育を通して、スポーツ界や社会においてリーダーシップを発揮できる人材育成を目的に、全国各地から集まった中学1年生から高校3年生までの男子と女子が中高一貫教育のもと、寮生活を送っていました。

 平成23(2011)年3月11日に東日本大震災が発生。JFAアカデミー福島は「継続」に向けて模索し、震災直後の4月から静岡県に拠点を置いて活動しています。現在、男子は御殿場市の時之栖で寮生活を送りながら御殿場市立富士岡中学校へ、女子は裾野(すその)市で寮生活を送りながら裾野市立富岡中学校へ、高校生は男女ともに三島市にある福島県立ふたば未来学園高校三島長陵校舎(静岡県立三島長陵(みしまちょうりょう)高校内)に通っています。
※JFAアカデミー福島の男子は、中高一貫の6年制を中学3年制のプログラムに変更。女子は引き続き6年制で活動予定(2023年3月現在)。

令和4年度 卒校式

 3月2日(木)の12期生(高校3年生男女)の卒校式、18日(土)の15期生(中学3年生男子)の卒校式、両日ともにコロナ禍以前の規模に近い形で行われました。多くの来賓と保護者の皆様に見守られながら入場した卒校生からは、アカデミー生として培ってきた自信と誇りがみなぎっていました。

 式典は、在校生の司会で進められました。JFAアカデミー福島を卒校し現在プロとして活躍している選手たちのオープニング映像から始まり、式辞や来賓からの祝辞、 森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督からのビデオメッセージが披露されました。次いで、卒校証書授与と記念品贈呈が行われ、卒校生が答辞を述べました。

林義規スクールマスターから卒校証書と記念品を授与される12期生
林義規スクールマスターと大橋浩司ダイレクターから卒校証書と記念品を授与される15期生

卒校生答辞

 3月2日は12期生を代表して西眞之介選手が、3月18日は15期生を代表して池壱樹選手が答辞を述べました。

 この素晴らしい環境でサッカーができたのは、東日本大震災から引き受けてくださった時之栖、富士岡中学校、三島長陵高校、日本サッカー協会の方をはじめとする本当にいろいろな方のサポートのおかげです。この6年間で様々な経験をし、五訓の意味を考えさせられました。この五訓はこれから先、苦しくなったときに自分を支えてくれる大切な言葉になると思います。12期生一人一人が五訓を胸にそれぞれのステージで羽ばたけるよう挑戦し続けます。

3月2日(木)12期生(高校3年)西眞之介選手(一部抜粋)
JFAアカデミー福島12期生(高校3年生)

 期待と不安を胸に2020年4月、我々15期生の16名はアカデミーに入校し、これから新しい生活が始まるという矢先、新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が出され、約2ヶ月ほど自宅での自粛生活を強いられました。一人での練習、仲間に会えない寂しさと、不安な気持ちがたくさんありました。そんな自粛生活が明け、御殿場での生活に戻り、制限はありましたが、学校に通い、サッカーを行う、そんな毎日がとても幸せに感じました。
 
3年間、寝食を共にし、笑い合ったり、ひとつの目標に向かってサッカーに取り組んだり、時には喧嘩もしたりした家族のような15期生皆との思い出は忘れません。これからはそれぞれの道で新たな目標に向かっていきますが、皆との絆は一生です。ありがとうございました。

3月18日(土)15期生(中学3年生)池壱樹選手(一部抜粋)
JFAアカデミー福島男子15期生(中学3年生)

 答辞は、互いに声を掛け合いながら目標達成に向けて練習に励み結果を出すことができたこと、そして男女それぞれの寮の関係の方々をはじめ、中学校や高校の先生方、アカデミーのスタッフの方々、保護者など、多くの方々に支えられてここまでくることができたことに対する感謝の気持ちであふれていました。
 式典の最後は、在校生からのメッセージと、アカデミーでの活動をまとめたクロージング映像で締めくくられました。

JFAアカデミー福島13期生(高校2年)による送辞

「DREAM 夢があるから強くなる」

 ここで最後に、JFAアカデミー福島男子WESTのスクールマスターである林義規JFA副会長の式辞を一部ご紹介します。

 『理想の大道(たいどう)を行き尽くして、途上に斃(たお)るる刹那(せつな)に、わが過去を一瞥(いちべつ)のうちに縮め得て始めて合点(がてん)が行く』
 ご存じのように、夏目漱石の小説(『野分』)の一節です。私はこの言葉が好きで、毎日かみしめています。
「理想の大道」、自分が思った道をこれでもかと思って突き進む。でも、
「途上に斃るる刹那に」人間は誰もが死ぬんです、途中で斃れるんです。
その時に「わが過去を一瞥のうちに縮め得て」これで良かったんだいう人生を歩んでくれ、ということだと思います。
 「夢があるから強くなる」。JFAの理念です。成功の反対は「失敗」ではなく、成功の反対は「チャレンジしないこと」だと思います。今の言葉を卒校生に贈る言葉とします。

JFAアカデミー福島男子WESTスクールマスター林義規JFA副会長式辞(一部抜粋)

JFAアカデミー福島 福島での活動再開に向けて

 2019年に、サッカーの聖地「Jヴィレッジ」が全面再開しました。福島県の復興・創生が進む中、JFAアカデミー福島は、福島での活動再開に向けて歩みを進めています。
 令和3(2021)年から男子(中学生)が段階的に福島での活動を再開し、令和6(2024)年には、女子の全学年が福島に戻ってくる予定です。
 静岡県とのご縁を大切にしながら、福島での活動再開へ向けた環境整備と、活動再開後の福島でのさらなる発展に向けて準備を進めてまいります。

JFAアカデミー福島の12期生と15期生の皆さん、ご卒校おめでとうございます。来年度から新たなるステージでご活躍されることを応援しています。

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