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ふくしま教育通信 2024年2月号           Vol.237

はじめに

 最近、「きれいな紙幣」を見ることが多くなりました。カードやスマートフォンなどでの電子決済が増えて現金での支払いが減ったこと、レジや駅の券売機などでは皮脂汚れが原因で(シワではないそうです)紙幣が戻ってきてしまうからかもしれません。

 約20年前のことですが、ある高校生が授業料の支払いのため、事務室に現金を持ってきた場面に遭遇したことがありました。紙幣一枚一枚が今では目にすることがないくらいくしゃくしゃ。高校生がポケットから取り出し、一枚一枚シワを伸ばしていたので、居合わせた私もお手伝い。その時、このお金は自分がガソリンスタンドでアルバイトして稼いだお金であることを、はにかみながら話してくれました。彼は今では30代後半。「きれいな紙幣」を見て彼の表情を思い出しました。

 さて、令和5年4月から福島県教育委員会公式noteサイトにリニューアルした「メールマガジン『ふくしま教育通信』」。
 リニューアル第11回目となる「メールマガジン『ふくしま教育通信』」の2月号の構成は、「リレーエッセイ」、「日々の思い」、「子どもたちが輝くふくしまの学校」(2校)、そして「編集後記」の5本立てです。ぜひご覧ください。

「リレーエッセイ」
福島県教育委員会委員 髙橋 理里子(たかはし りりこ)

 令和5年7月の「令和4年度雇用均等基本調査」の結果によると、企業の部長相当職に占める女性の割合は8%、課長相当職では11.6%で、厚生労働省は「管理職等に占める女性の割合は、国際的に見るとその水準は低い」としています。福島県教育委員会では、女性が職場においてその力を発揮できるよう、令和7年度までに女性管理職の割合を校長で13%、教頭・副校長で15%とすることを目標に取り組んでいます。女性の活躍、そして誰もが活躍できる職場とは、について考えてみませんか?

「日々の思い」
特別支援教育課長 根本 健一(ねもと けんいち)

 皆さんにとって「歯医者さん」はどのような存在でしょうか。私のように「通うことが苦手」という方もいるかもしれません。しかし、もし不安を吹き飛ばしてくれる「歯医者さん」が近くにいたらどうでしょうか。根本課長が通っている「歯医者さん」は、子どもたちへの言葉掛けを工夫することで子どもたちの不安を取り除いています。では一体、どんな工夫でしょうか。「日々の思い」を読むと、「歯医者さん」の対応を真似したくなるかもしれません。

「子どもたちが輝くふくしまの学校」
いわき市立好間中学校
福島県立いわき翠の杜高等学校

 福島県内の各小学校・中学校・高校・特別支援学校の取り組みを紹介する「子どもたちが輝くふくしまの学校」。
 今回ご紹介するのは、いわき市立好間中学校と福島県立いわき翠の杜高等学校の2つ。令和元年の台風(令和元年東日本台風)は、好間中学校のある好間地区をはじめ、いわき市各地に甚大な被害を及ぼしました。そこで好間中学校では、防災・減災につなげるために学年ごとに「自助・共助・公助」をテーマに防災教育を進めています。そして福島県立いわき翠の杜高等学校は、昼間主コースと夜間主コースを持つ単位制の定時制課程普通科の高校。学校設定科目の「教養いわき」では、地域に関する題材を探究のテーマとして、フィールドワークなどを通して探究を深めています。2校それぞれが学校の特色を生かして行っている学びについて、ぜひご覧ください。

「編集後記」
教育総務課長 堀家 健一(ほりいえ けんいち)

 「ふくしま教育通信」の最後は、堀家課長の「編集後記」です。幼少期は人間を形成する大切な時期。このような時期に「触覚」「臭覚」「味覚」を基本として、それに「視覚」「聴覚」を含めた五感による体験をすること、つまり「原体験」をすることは、生きる力を育む上でとても大切だといわれています。皆さんにとって、自分を形作った「原体験」は何ですか?ぜひ、堀家課長の「編集後記」を読みながら、心のアルバムを紐解き、「原体験」に思いを馳せてみませんか?