2024年6月ふくしま教育通信 編集後記 教育総務課長 柾木 渉
「子どもたちの声」に耳を傾ける
これまで、いくつかの学校を訪問させていただきました。各学校では、学校の先生や教育委員会の方々と意見交換をさせていただき、そして校内を回る際には、元気な児童・生徒たちの様子も窺えました
とある校内を校長先生と歩いていた際、教室移動をする元気な生徒たちとすれ違いました。校長先生が「最近何か困っていることはある?」と生徒へ質問すると、「○○が足りないです!」「部活でも特に困っていることはありません!頑張ってます!」と元気に返答されていました。校長先生の質問に生徒たちが即返答をしている様子を見て、子供たちが話しやすい雰囲気が醸成されているのかなと感じました。
●子どもの権利 〜 日本が批准して30年の節目 〜
「子どもの権利条約」という条約をご存知でしょうか。正式には、「児童の権利に関する条約」と呼ばれるもので、今年5月、日本が批准して30年の節目を迎えました。この条約の基本的な考え方を示すものとして、以下の4つが示されることがあります。
諸政策の推進の際には、上記のような基本的な考え方を大事にしながら、子どもたちの権利保障を進めていきましょう、という内容になっています。
●子どもたちの「声を聞く」
〜教育活動の一環として捉えてみませんか?〜
4つの原則のなかに「子どもの意見を尊重すること」という項目があります。教育活動の中で、子どもたちの声を聞く必要性や意義をどのように捉えることができるでしょうか。
以下は、福島県内の高校において、自分たちの学校の決まりについて話し合っている様子がまとめられた動画です。
「今どきこれって?」ブラック校則を福島県内でも見直す動き
(2023年6月7日)/福島中央テレビNEWS(YouTube)
本動画では、
・校則についての福島の高校生の声
(身だしなみに厳しい、ツーブロックがダメと言われるのが嫌だ、など)
・ふたば未来学園生徒会を中心とした校則見直し
といった内容が6分程度で取り上げられています。
今回は校則を例にした内容になりますが、教育活動の中で子どもたちの声を聞くという過程を経る意義は、たとえば、
・現状を無批判に受け入れるのではなく、自身がその根拠や影響を考え、身近な課題を自ら解決したり新たな提案をしたりできるようにする
・ルールの意義を理解し、自ら規則を守ろうとする意識の醸成につながる
といった教育的な意義が挙げられます。
子どもの声を聞くプロセスを、子どもたちが身近な内容について考える機会となるもの、として教育的に意義のあるものと捉えると、子どもたちの声に耳を傾ける際の心持ちが変わるかもしれません。(もちろん、子どもたちの声を受け入れる教職員も、上記権利(無差別や安全性など)を保障するような提案はしていく必要はあります。)
☆☆☆ご応募お待ちしております!!☆☆☆
「県庁にみんなの声を届けよう!」プロジェクト
福島県教育委員会では、7月25日(木)に小学5・6年生を対象とした「県庁にみんなの声を届けよう!」というイベントを県庁内で実施予定です。
今回は「今ある仕事を未来につなぐ~ふくしまにあったらいいな、こんな仕事~」というテーマで、
・グループ活動(「あったらいいな」の仕事について考える)
・グループ発表
・ほか福島県危機管理センター施設見学
といった内容を予定しております。
昨年度の活動の様子です。(福島県公式noteより)各グループに分かれて、それぞれが「ふくしま暮らし」について話し合い、グループ発表を行い、内堀福島県知事から講評をいただきました。
令和6年度「県庁に みんなの声を 届けよう!」
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