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いじめ防止推進校の紹介(第1回) 国見町立県北中学校・生徒会
中学生ならではの気付きや考えをいじめ防止に役立てようとする取組を紹介します。いじめ防止に積極的に取り組む県内3つのいじめ防止推進校の活動をシリーズ全3回でお届けします。第1回目は、国見町立県北中学校のみなさんです。
【学校紹介】
国見町立県北中学校は、福島県の最北端にある国見町唯一の中学校で、全校生徒数は現在144名です。中学校からは国見町のシンボルでもある阿津賀志山を眺めることができます。
平成26年3月より、生徒会で「いじめ0宣言」を掲げ、「いじめ0は県中生の常識」をモットーに、学級・学年を超え、互いを理解し合い、思いやる心を磨き、協力し合って有意義な学校生活を送ることを目標に取り組んでいます。
また、県北中では年々スマートフォンや電子機器の所持率が高くなり、生活習慣の改善が課題となっています。そこで、生徒会では「親スマホ」運動を全校生に呼び掛けています。「親スマホ」とは、学習時間や睡眠時間を十分に確保するために、夜9時になったら親にスマホを預けるプロジェクトです。
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【生徒会の活動の様子】
平成27年度より、学級活動の時間に年2回(6月・11月)「いじめ熟議」を実施しています。(平成26年度は年1回実施)
いじめ熟議は、学級役員主導の話合いとなりますので、実施前に学級役員へ生徒会主催によるいじめ熟議の講習会を行っています。
第1回目では、全校で統一された課題について各クラスで話し合い(熟議)を行います。第2回目では、学級役員が各学級の実態を考慮した事例を選択して熟議を行います。熟議実施後には、生徒会がその成果をもとに、「いじめ0」へ向けて「いじめ防止アクションプラン」や生徒会だよりを作成したり、校内放送や全校集会で全校生に呼び掛けを行ったりしています。
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【いじめ防止ラウンドテーブルに参加して】(8月)
(参加生徒の感想より)
・ 他校のいじめに対する取組や現状を詳しく知り、様々な意見や考えに触れることができ、県北中学校でも取り入れてみたいことがたくさんありました。
・ いじめが起きる前に何をすべきかを考えたり、加害者と被害者の両方の目線に立って原因を探ったりすることができました。
・ 意見交流から、いじめている側がいじめと理解していない可能性もあり、止める人もいるとは限らないので、本人が「ダメという勇気」も必要であると感じました。
・ 現在いじめは日常的に起こっていることであることを認識し、いじめ問題を解決するためにいじめに向き合う時間やきっかけを増やしていきたいと感じました。
・ 日頃の学校行事やレクリエーション、委員会活動が意図せずいじめ防止に結び付いていることがわかりました。
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【参加した後の活動や変容】(1月)
いじめ防止ラウンドテーブルに参加した生徒の感想文の中に、「互いのことをよく知り、相手のよい部分を見つけることがいじめ防止につながると感じました。」という意見がありました。そこで、これまで小学校で実施してきた、感謝の気持ちを言葉で伝える「ハートフルメッセージ」活動を中学校でも継続することになりました。ともに意見交換を行った会津若松市立第一中学校の生徒会活動の一環である「感謝の木」に触発された活動とも言えるのではないでしょうか。
生徒会役員が作成したハート型のカードに、各学級で日頃からお世話になっている身近な人(クラスメートや部活動の先輩、家族など)へメッセージを記入し、学級役員が模造紙に張り付けて生徒昇降口前の掲示板に掲示しました。なお、書いた本人の氏名を明記せず、必要に応じてイニシャルで記入しています。
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県教育委員会では、生徒自身が真剣にいじめ問題と向き合い、自分事として考える姿を積極的に発信していきます。県北中学校の「いじめ熟議」のように、中学生がいじめについて本音で語り合える場の工夫も、いじめ防止への大きな抑止力につながります。いじめ防止に対して本気で取り組むみなさんの活動を、これからも応援していきます。