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「歴史と伝統のその先へ ~新たな魅力の創造への挑戦~」               福島県立磐城桜が丘高等学校


記事の概要

 本校は今年度、創立120周年を迎えました。平成13年に女子校から男女共学となり、校名を磐城桜が丘高等学校に変更しました。所在地の地名が「桜町」であること、学校敷地内外に咲き連なる桜がシンボルであること等にちなんだものです。
 校訓「調和」「勤労」「気節」の下、福島県の進学指導重点校に位置する普通科の高校として、「社会におけるリーダーの育成」を目指しています。
 令和5年度から「教育コース」がスタートし、また家庭クラブが様々な活動に取り組むなど、新たな魅力の創造にも積極的に取り組んでいます。

1 二年目を迎えた教育コース

 本校の「教育コース」では、県教委、いわき市教委、大学、及び小・中・特別支援学校等と連携しながら、将来の教育を担う人材の育成プログラムを実施しています。今年度は1・2年生合わせて100名を超える生徒が参加しています。生徒たちは希望校種などを踏まえて参加したいプログラムを選択します。

<5月>

 教育実習生との意見交換会では、実習生の先輩に対し、教師を志した理由や大学生活などについて積極的に質問していました。

<7月>

 幼稚園、小学校の先生を対象とした、いわき市教委主催の教員研修を傍聴しました。またグループ討議では意見を述べる機会も得られました。

<8月>

 県内の「教育コース」で学ぶ高校生を対象に福島大学で開催された「高校生セミナー」に参加しました。大学教授の講義を受けたり、希望教科の模擬授業に取り組んだりしました。教師を志す県内の高校生と交流できたことは、非常に良い経験となりました。下の写真は講義の様子です。

福島大学で開催された「高校生セミナー」

<8月>

 いわき市総合教育会議を傍聴しました。高校生としての意見を求められる場面もあり、教育に関する理解をより一層深めていかなければならないと改めて感じる機会となりました。また、いわき市の内田市長との意見交換会も開催され、市長の教育に対する熱い思いを感じる貴重な機会となりました。

<10月~12月>

 いわき市内の小、中学校及び特別支援学校との交流学習を実施しました。内容は学校によって異なりますが、特に中学校では授業補助者として教壇に立つという貴重な経験を積むことができました。様々な校種の子どもたち、生徒たちと直接触れ合うこの取組を通して、本校生徒は大きく成長したと思います。下の写真は小学生による歓迎セレモニーの様子、中学生との懇談会の様子です。

〈通年〉

2年生における探究学習「教育ゼミ」
 2年生の教育コース希望者は、「総合的な探究の時間」等を活用して、個人ごとに設定した教育に関するテーマに基づく探究学習に年間を通して取り組んでいます。探究学習の成果を、上記の小、中学校及び特別支援学校との交流学習の場で活かしたり、各校の教員から指導・助言を受けるなどして、よりテーマに対する考察を深めています。12月に探究学習に関する校内発表を行いました。

2 学校の枠を超えて活躍する家庭クラブ

 家庭クラブは全校生が会員ですが、特に役員が中心となり、商品開発、ボランティア、そして研究発表など、様々な活動を行っています。校外の様々な組織や団体等と連携した、様々なフィールドでの活動が本校家庭クラブの大きな特徴です。併せて、オリジナルキャラクターの「さくらこちゃん」も活躍中です!

「さくらこちゃん」

〇商品開発

 地元のスーパーと協力し、福島県産やいわき市産の食材を用いたスイーツやベーグルサンドなどの商品開発を行っています。スーパーやいわき市主催の活性化事業である「いわきサンシャインマルシェ」での販売実習も行っています。
 また、楢葉町と地元スーパーで実施している「さつまいもプロジェクト」に参加し、さつまいもの苗植えと収穫、商品開発を行いました。「さくらこちゃんの芋けんぴ(抹茶ミルクきな粉味)は、福島県による6次産業化推進プロジェクト「ふくしま満天堂」の一品に認定されました。下の写真は商品開発に関する写真です。

〇ボランティア活動

・昇降口の花壇整備を行っています。
・ポリオワクチン支援のためのエコキャップ回収活動に取り組んでいます。
  
 今年度は80kg分を回収し、8人分のワクチン支援につなげることができました。

 下は、それぞれの活動に関する写真です。また、地域の自治会と連携し、高齢者支援活動などにも取り組んでいます。

〇研究発表等

 自分たちの活動をまとめ、地区家庭クラブ研究発表大会で発表しています。また、福島県知事や楢葉町長への表敬訪問を行い、開発した商品の紹介や活動報告を行うことができました。また、令和6年3月に東京で開催された、ふくしまの食相談センター主催「高校生から学ぶ ふくしまの今とこれから」に参加し、活動報告と交流活動を行いました。次の写真はその時の様子です。

3 心を育てる教育を目指して

 本校は生徒たちの「心を育てる」教育の実践を目指しています。生徒たちには、勉強のみならず、部活動、文化祭、体育大会、遠足や探究学習発表会、あるいはボランティア活動など、様々な体験をとおして、人として成長していってほしい、社会のリーダーとして活躍する人材となっていってほしいと考えています。
 教育コースや家庭クラブの取組も含め、本校は今後も新たな魅力の創造に取り組んでまいります。