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教育総務課長 母校に帰る                   ~橘高校 1学年キャリアガイダンス~

 福島県教育庁教育総務課長の柾木課長が母校である橘高校のキャリアガイダンスの講師として招聘されました。橘高校ではOB・OGなどを講師としてキャリアガイダンスを行っており、今回は10講座のうち、4名が橘高校の出身者ということでした。

 柾木課長は文部科学省の職員ですが、出向という形で福島県教育庁で働いています。課長の母校で語った仕事への思いや高校時代の進路選択の考えなどについてお伝えいたします。

毎回、キュンとさせてくれる課長の息子さん(右上)
国会対応でテレビに映る課長(右下)

 キャリアな課長、文部科学省時代に「生徒指導提要(改訂版)」の制作に携わりました。この提要で「理不尽な校則は学校が見直す努力が必要」とされ、マスコミにも広く取り上げられました。制服についても女子がスラックスを選べるようになったのもこの提要が始まりです。課長は講義の中で橘高校の菊池校長に「校長先生、ご存じですか?」と伺うと、校長先生は「もちろんです!」と答え、講義がぐっと身近になりました。
 文科省時代にこのようにバリバリと働いていた課長ですが、お子さんが生まれて半年間、育児休暇を取られたそうです。育児休暇が終わり、福島に来ることを希望して、福島県に出向することになりました。
 キャリアガイダンスでは課長が文部科学省職員を目指すようになるまでを話しました。

 高校1年生の課長は数学が好きで、教師になりたい、と考えていました。教師を目指そうと思ったポジティブな理由は、中学3年生の時に受験勉強で友人と勉強を教え合い、その友人たちから「わかった」「教え方がわかりやすい」などの言葉をもらい、楽しいな、と感じたから。その後、中学校・高校と学習に向き合う中で得られた喜びから教師を目指すようになりました。

 そんな課長の高校時代は次のスライドをご覧ください。

どうです?もうまるで自分を見ているようではありませんか。
こんな人いっぱいいますよね。

 このとおり、センター試験(現・共通テスト)でA判定をとった課長は1浪してしまいます。

 課長は自分の好きなこと、得意なことを見つめました。それが次のスライドです。

 課長の講座を橘高校の生徒さんと一緒に受講し、一番印象に残ったのはこのスライドの話です。課長は本当に学校の先生を目指していたので、塾の講師を5年半も続けます。
 そして、野球が好きだったので、球場でアルバイトをしたかった、という理由から神宮球場のチケットもぎりなどのアルバイトをします。
 ここは何気なく話していましたが、こんなに自分の好きなことをしようと思って本当にする人は少ないと思います。

 ずっと教師を目指していた課長ですが、次のスライドで文部科学省職員を目指すことになります。

 お世話になった先生の一言。
「明日、児童の自宅までお迎えに行かなきゃいけないんだよね」
 課長は心の中で思います。「それって教師の仕事なの?」
 しかもその先生は疲弊してへろへろです。
 そのとき、課長は「先生の働く環境を良くしたり、サポートできるような仕事をしよう」と思ったそうです。
 そこから課長は文部科学省職員を目指します。好きなことは必ずやる課長は無事に文部科学省職員になりました。

 文部科学省は、キャッチフレーズ「未来省」。

夢を感じるこのキャッチフレーズに課長は惹かれたそうです。

 入省の面接の際の面接官の話は課長を今でも支えています。

想像と創造。私たちは想像はするけど、なかなか創造まではいけません。

 そんな課長から母校、橘高校生へのメッセージ。これはすべての高校生へのメッセージでもあります。

 好きなこと、関心のあることは少なくても無くてもいいんだよ。
 好きなことができたときに好きなことができるように、今は勉強を積み重ねてください。

学校、教育委員会、文部科学省。全部、教育に関わることだけど、違いはわかるかな?

 その他の講座ものぞかせていただくと、失敗すること、成功すること、仕事を選択することなど、1年生に伝えたいことを様々な形で伝えてられていました。
 橘高校の皆さんがより良い進路選択ができることをお祈りいたします。