歴史好き必見!学法石川高校生の入賞論文を展示しています!(@まほろん)
学校法人 石川高等学校の田中友陽(ともはる)さんの研究論文「白川義親の下克上・天正の変の事実に迫る」が、「令和4年度 鳥居龍蔵記念 全国高校生歴史文化フォーラム」で入賞しました(令和4年12月17日)。福島県文化財センター白河館(まほろん)では、田中さんの入賞を讃えて、令和5年8月1日から12月24日(予定)まで、論文の内容をパネルで紹介する企画展を開催しています!!また、学校法人 石川高等学校考古学部の活動も紹介しています。
1 鳥居龍蔵記念 全国高校生歴史文化フォーラムとは?
田中さんが応募した「鳥居龍蔵記念 全国高校生歴史文化フォーラム」は、徳島県立鳥居龍蔵記念博物館が主催している大会です。鳥居龍蔵博士(1870~1953)は、徳島が生んだ世界的な学者。考古学・人類学・民俗学など、多様な手法を駆使して、当時世界最先端の業績をあげた方です。そこでこのフォーラムでは、鳥居龍蔵博士の取組を記念して、全国の高校生から歴史や文化に関する自主的な研究を募集。フィールドワーク(現地での見学や聞き取り、写真撮影等の調査)をもとにした考察などが寄せられています。
2 研究論文「白川義親の下克上・天正の変の事実に迫る」から「天正の変」とは
田中さんは、「天正の変」についての研究を行いました。「天正の変」とは、現在の白河市付近に勢力を築いていた白川氏が、家督相続をめぐって天正2年(1574)から天正3年(1575)にかけて起こした内乱です。白川氏の研究は近年盛んに行われており、田中さんの研究は、その一翼を担うものと考えられています。
3 研究の特色
田中さんの研究の特色として、古文書をもとにした幅広い視点からの考察が挙げられます。家督相続に関係する人物の記述はもちろん、その人物周辺の家臣団の考察を試みたり、花押(かおう)と呼ばれる当時のサインの違いから分析を試みたりするなど、多様な視点から研究を行っています。
また、田中さんの研究で目を引くのが、多様なフィールドワークです。文献調査だけにとどまらず、先人への聞き取り調査や、城郭・寺社の遺構確認を精力的に行い、実態を調査しています。
4 大胆な仮説とは!?
このような研究の成果として、田中さんは「天正の変」とその周辺の状況について大胆な仮説を打ち出し、見事、入賞を果たしました。
ちなみに「天正」は、安土桃山時代です。天正3年は織田・徳川軍が鉄砲で武田の騎馬隊を破った長篠合戦、天正10年は本能寺の変、天正18年には豊臣秀吉の小田原攻め(伊達政宗も参陣)と白川義親の改易・・・。白川氏に関する田中さんが打ち出した仮説について、歴史の大きなうねりを感じながら、福島県文化財センター白河館(まほろん)の企画展でぜひご覧ください!!
福島県文化財センター白河館(まほろん)
・開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
・入館料:無料
・休館日:毎週月曜日など(詳しくは まほろん のHPでご確認ください)
・住 所:福島県白河市白坂一里段86
※入賞論文や学法石川高校考古学部の活動に関する展示は、12月24日までを予定しています。