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2024年5月号 編集後記        「表現」が苦手な日本の高校生                          教育総務課長 柾木 渉

日々成長する息子 ~リンゴが好き~

 着任して1ヶ月が経過しました。昨夏に第1子(男の子)が産まれたのですが、現在は東京の自宅に妻、息子、猫(スコティッシュフォールド)を残し、単身赴任をしております。2週間会っていないだけで、つかまり立ちができるようになり、拍手もできるようになっていました。昨年度は育児休暇のため半年間一緒に過ごしていたのですが、離れていると、より成長の早さを実感します。。。
 最近は、離乳食が3食/日になり、様々な食材・料理に触れる機会が増えました。特定の食材が嫌いということはそれほど無いのですが、特にリンゴのときは嬉しそうな表情をします。むしろ、何口かに一度は「リンゴはまだ?」という表情を見せます。成長に従って、イヤイヤ期など迎えるかと思いますが、こうして日々表現できることも増え、コミュニケーションの幅が広がっていくのは嬉しく思います。

復興大臣の福島訪問 ~「表現」に関する授業の視察 ~

 今月、土屋品子復興大臣にふたば未来学園へお越しいただきました。視察されたのは「表現コミュニケーション」の授業。いくつかの身体活動を通して、意思を伝え合う活動を行っておりました。
 当該授業では、表現を通して、コミュニケーションについて考えたり、協働したりしていく中で、自分の他者への接し方を理解していくというような目的のもと、生徒の皆さん楽しそうに活動されていました。(参考:【高校3年次】表現コミュニケーションの授業の様子:ふたば未来学園HP)

復興庁ホームページより

「表現」が苦手な日本の高校生

 日本の高校生は、意見をするのが苦手と言われております。以下は、国際比較調査の一例です。他の調査対象国と比較しても、日本の高校生の「自分の意見を言える」という割合は10ポイントも低くなっています。

出典:「高校生の進路と職業意識に関する調査報告書―日本・米国・中国・韓国の比較―」
(国立青少年教育振興機構 令和5年6月)より作成。

 他の調査では、「日本の高校生は相談をするのが苦手」という調査結果もあります。自己を表現することがどの場面でも必ずしも強く求められるわけではありません。一方で、表現しない、相談しない・できないことで、思いや悩みを溜め込んでしまったり、もしかしたら新しい価値を創造するかもしれない機を逸してしまったりすることがないようにしなければとは思うところです。

 ただし、表現することを強いられるのが苦手な児童生徒もいます。表現の仕方も個によって様々です。今回は、ふたば未来学園の一例を取り上げましたが、学校や学級、児童生徒の様子によって、取り組み方は様々かと思います。たとえば、教科指導・生徒指導、延いては家庭での接し方においても、安心して自分の意見や考えを伝えることができる環境を構築できるような働きかけが必要かもしれません。

 特に新学年・進学を迎えるこの4~5月は、学習環境やコミュニティが変わり、変化の多い期間です。児童生徒の変化にも気を遣う期間ですが、新卒教員・社会人含め、大人も相互に周囲の環境に目を配っていくことが大切な期間かもしれません。


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