演劇によるコミュニケーション能力育成事業モデル校レポート(二本松市立岳下小学校)
福島県教育委員会では「演劇によるコミュニケーション能力育成事業」を展開し、県内の小学校1校、中学校2校、高等学校3校をモデル校として指定し、県内の児童生徒のコミュニケーション能力を高める実践に取り組んでいます。
今回は、今年度のモデル校の中で唯一の小学校、「二本松市立岳下小学校」で1月16日に行われた実践を紹介します。
岳下小学校は、5・6年生を対象に実践を行っています。岳下小学校の5・6年生はこれまで2回にわたってこの活動に取り組んできており、今日は最終の3回目となります。これまでの実践を生かして、今日はいよいよ演劇に挑戦するそうです。
早速グループでの話し合いが始まりました。今日は、男子と女子がそれぞれに5・6年生の混合のグループを作って活動します。それぞれのグループでは、くじで引いたお題から演劇を創作して発表します。
話し合いでは、6年生がリーダーシップを発揮していました。
どのグループも、熱心な話し合いが進められています。6年生は、5年生の意見にもしっかりと耳を傾けていました。
動きながらの練習も始まりました。どのような場面を表現しようとしているのでしょう。出来上がりが楽しみになりますね。
互いにアイデアを出し合いながら演劇をつくっていました。
さて、いよいよ発表です。
これは「映画撮影」をお題にしたグループ。写真からも映画撮影の様子が伝わってきませんか。監督を演じる子どもの「全然だめ!」の演技が、教室全体に大きな笑いを誘っていました。
出勤してくる順序やあいさつなどに、上司と部下の関係性がうまく表現されていました。子どもたちの発想の面白さや豊かさにも感心しました。
各グループでは、「映画撮影」「会社」「手術」「飲み会」「告白」などのお題で演劇を披露しました。どのグループも、ユーモアを取り入れたり、個性的なキャラクターを演じたりして、笑いを誘うアイデアを盛り込み、見応えのある演劇でした。
発表のあとは、それぞれの発表のよかったところを振り返りました。講師は、子どもたちの仕草や表情などをよくみていて、一人一人の演じ方のよさをたくさん褒めていました。
最後に講師から全体に、
「みんなが堂々と大きな声で演じていた。」
「演じる人は観客を楽しませようとしていて、観客も真剣にそれに応えていた。演じる人と観客とのコミュニケーションがとれていた。」
「練習では、6年生が5年生も話しやすいようにと気遣っていた。」
などなど、子どもたちの頑張りや取り組みのよさを称えるたくさんのお話がありました。
演じる面白さを感じながら、楽しく演劇に取り組んでいた岳下小学校の5・6年生でした。岳下小学校の皆さん、講師のPAVLIC(パブリック)の皆さん、今日は楽しい時間をありがとうございました。
【お知らせ】「演劇によるコミュニケーション能力育成事業オンライン研修会」の開催について
福島県内の小・中・義務教育学校の教職員等を対象に「演劇によるコミュニケーション能力育成事業オンライン研修会」を開催いたします。詳しくは、福島県教育庁義務教育課のホームページをご覧ください。たくさんの方のご参加をお待ちしております。
(※県内の小・中・義務教育学校の教職員等が対象です。一般の方の申込はできません。)
NPO法人PAVLIC(パブリック)
本事業に講師としてご協力いただいています。演出家、実演家、ワークショップデザイナー等で組織され、全国の小・中・高等学校等で舞台芸術表現を通じた「参加体験型学習=ワークショップ」の実践を行い、社会で必要とされる「コミュニケーション能力」の育成に取り組んでいる団体です。
二本松市立岳下小学校ホームページ
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