福島県高等学校長協会では能登の方々へのメッセージを募集しています
能登では、年の初めの大地震による被害からようやく一歩を踏み出そうとしていた矢先に、大雨による洪水、土砂災害が被災地を襲い、被災された方々の「心が折れそうになる」というような言葉から、能登の人々の悲痛な心の叫びが聞こえてくるようです。
福島を生きる私たちは、東日本大震災において千年に一度といわれた巨大地震、大津波、それに引き続いて起きた原子力発電所事故、避難生活、放射線との戦いを経験しました。さらに、復興への光も見え始めた頃に、台風による大水害で家が押し流され、泥に埋まった地区もありました。
加えて、その数年後には震度6レベルの大地震が 2 度にわたり福島を襲いました。その間にも、風評被害との戦いは続いていたのです。
「心が折れそうになる」。能登の被災された方の言葉を耳にして、自らも何度そう思ったことかわからない、そう心で感じた福島の人も少なからずおられたと思います。
一方で、東日本大震災と原発事故からの14年近くの間、傷を負いながらも共に前を向き、一歩一歩復興への歩みを進めてきた方が福島にはたくさんいらっしゃいます。
子どもだってそうです。自分の力ではどうすることもできない災害に見舞われ家族環境や生活環境が大きく変わる中で、大人に心配をかけまいと時には心に蓋をして心に傷を抱えながら我慢してきた子どもがたくさんいました。
一方で、十分とは言えない環境の中にあっても、あきらめることなく学び続けている子どもたち、卒業後、故郷で、全国で、自分の人生を歩み始めた子どもたち。そして、それを必死になって支え続けてきた家族、地域の皆さん。私たち教職員も、あの時、自ら被災し家族を守りながら、児童・生徒の安全を確保し教育環境を取り戻し、長く続く心のケアに取り組んできました。
そのように福島を生きてきた私たちだからこそ、能登の方々へお伝えしたいこと、想いを言葉にして、能登へ届けてみませんか?
福島県高等学校長協会では「福島から能登 未来へ」という大テーマのもと、東日本大震災、原発事故、台風、水害、風評被害などに関する体験とそれを踏まえての能登の方々へのメッセージを募集しています。
https://forms.gle/keTou1cXQbvDU1Qc6 からテーマ、メッセージ、氏名(イニシャルや匿名でも可)、年齢(「「10 代」など年代でも可)を入力してください(11月6日まで)。
とりまとめてウェブに掲載されるとともに、その一部は冊子により能登の子どもたちや地域の皆さんへお届けするとのことです。詳しくは下記のサイトよりご覧ください(応募もこちらからできます)。