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2024年10月号 日々の思い      この秋、「地域の宝」文化財に触れてみませんか!               文化財課長 後藤 雅樹(ごとう まさき)

 有形・無形の文化財は、地域の風土・歴史や先人達の営みの中で生まれ、先人達によって育まれ、先人達の思いとともに現在まで引き継がれた地域の貴重な財産です。また埋蔵文化財は、私たちが生活している地面の下に埋まっている、何千年も前の先人の生活や文化について教えてくれる貴重な財産です。文化財とは、その地域の特色・特徴を具現化したものとも言えるのではないでしょうか。
 これら「地域の宝」である文化財に対する理解を深めていただき、国民共有の貴重な財産として文化財への愛護の気運を醸成させるため、11月1日から7日までを『文化財保護強化週間』として、文化財保護に関する積極的な広報活動と文化財に関する各種行事が全国的に実施されます。
 県内各地でも文化財に関するイベントが実施されますが、今回は「福島県文化財センター白河館」の「企画展『この木、なんの木?前田遺跡!』(会期10/26~12/15)」と「まほろん感謝デー(11/2~11/4)」についてご紹介します。

 まず前田遺跡(川俣町)の企画展ですが、この遺跡は縄文時代の集落跡ですが、土器や石器のほかに通常では残ることが少ない木製品が多数発見され全国的にも注目されている遺跡です。今回は木製品や木質遺物を中心に展示し、現時点までに判っている縄文時代の植物利用についてご紹介します。一方「まほろん感謝デー」は、文化財に関する体験活動として縄文品の出土品を参考にした「編み組コースターづくり」のほか「漆塗しおりづくり」「勾玉づくり」など大人から子どもまで2世代・3世代の家族ぐるみで楽しんでいただけるメニューを他にも多数ご用意しています。詳しくはまほろんHPをご覧ください。

 この他にも県内各地で文化財に関する各種イベントが予定されておりますので、是非、各市町村等の広報紙・ホームページ・SNSをご確認いただき、この機会に多くの「地域の宝」である文化財に触れてみてはいかがでしょうか。地域の文化財への理解が深まることで、お住まいの地域をはじめ福島県の「素晴らしさ」と「誇り」をあらためて感じていただけるものと確信しています。