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よりよい自分に向かって            西郷村立小田倉小学校

 本校は、「人と自然が輝き、笑顔を未来へつなぐ西郷村」の西側に位置し、学区内には東北自動車道白河IC、東北新幹線新白河駅を有しています。令和5年度の児童数は425名、教職員数41名の学校です。
 本校の教育目標は、「よりよい自分に向かって、意欲的に学び、鍛え、人のために自分を役立てることができる、確かな学力を身に付けた、健康で心豊かな子どもの育成」です。そのような子どもの育成のために、保護者や地域の皆さんと様々な教育活動に取り組んでいます。
 今回は、その取り組みの中から代表的なものをいくつか紹介します。


【よりよい自分に向かって学ぶ】

1 研究実践

 本校は、2011年より初等教育研究会支部として授業力向上のための実践研究に取り組んできました。今年度は、第7回研究実践発表会を予定しています。明星小学校長の細水保宏先生、筑波大学附属小学校の青山由紀先生を講師としてお迎えし、長年ご指導いただいています。
 本校の研究テーマは、「一人一人が意欲的に学び、高め合う授業はどうあればよいか~発問を軸とした話し合いのコーディネートによる、学び合いの活性化をめざして~」です。これは、日々の授業で子ども達が学び合うことのよさを実感できるような授業をめざしていこうという、私たちの願いを研究テーマとしたものです。

1年 国語科授業研究             4年 算数科授業研究
 細水先生による師範授業           青山先生による師範授業

2 セカンドスクール

 本校の5年生は、国立那須甲子(なすかし)青少年自然の家を活用し、4泊5日のセカンドスクールを行っています。これは、普段の学校生活(ファーストスクール)ではできないような体験学習を、授業の一部として行うというものです。セカンドスクールの期間中は、家族との連絡はとらず、家族に頼ることなく5日間の生活をします。
 セカンドスクールでは、阿武隈川の源流散策や紙すき体験、野外炊飯などのほか、国語や算数など普段どおりの授業を自然の家で行っています。また夜は、ボランティアの大学生とのふれあい活動も体験しています。これらの活動を通して、自然のよさを感じることだけでなく、子ども自身が自立して生活する力を育てています。

    紙すき体験              阿武隈川の源流を見に行く

【よりよい自分に向かって鍛える】

1 チャレンジ600m

 本校では、6月と11月に全校児童が600m走にチャレンジしています。これは、日頃の体育の学習、朝マラソンなどの体力づくりへの取組の成果として、一人一人の記録がどれだけ伸びたのかを確かめるものです。子ども達は、この記録会をめざし、意欲的に朝のマラソンに取り組んでいます。また、朝のマラソンには、西郷村駅伝チームの監督も参加し、子ども達と一緒に楽しく走ってくださっています。保護者の方もたくさん応援に駆けつけます。

 スタートする2年生             6年生のラストスパート
     3年生も力走です          駅伝チーム監督と走る朝のマラソン

2 ふれあい遠足

 本校は、ふれあい活動として縦割り班での活動を大切にしています。縦割り活動とは、1年生から6年生の児童をすべて含んだ「縦割り班」を作り、各班に分かれて様々な活動をしていく中で、学年間の横のつながりだけでなく、異学年間のつながり(たてのつながり)を育む活動です。縦割り班での活動は、主に清掃活動があげられますが、時には清掃活動を休んで縦割り班で楽しく遊ぶことを取り入れています。また、4月にはふれあい遠足を行いました。1年生が6年生の班長に手をつないでもらい、うれしそうに近くの公園までの道のりを歩きました。公園では、ドッジボールや鬼ごっこ、虫取りなど、みんなで話し合った遊びをして楽しく過ごしました。そして、手作りのおいしいお弁当を食べました。

 縦割り班のみんなと遊ぶ           おいしいお弁当を食べる

3 健康づくり

 体を鍛え、健康な体になるためには健康づくりが大切です。本校では、歯科指導と食育指導を大切にしています。正しい歯みがきの仕方を身に付け、フッ化物洗口を行うことによって、う歯の保有率がとても低くなっています。その取組が評価され、令和5年度福島県学校歯科優良校表彰を受けました。年に2回の歯科検診も良い結果に繋がっています。
 また、食育では、学校給食センターから栄養教諭を招き、1年生から6年生まで食について学んでいます。子ども達は、栄養のバランスを考えながら、食べる習慣が身についてきています。西郷村の学校給食では、和食中心の「西郷マクロビ給食」を提供しています。そして、家庭ではなかなか口にすることのない食材を体験することもできています。さらに今年度は、コロナ禍で実施できなかった給食試食会も実施しました。

    栄養教諭による食育授業               給食試食会

【人のために自分を役立てる】

1 交通安全鼓笛パレード

 本校の6年生は、交通安全鼓笛パレードを行うことによって、交通事故絶無の啓発活動に取り組み、地域貢献しています。今年度も本校から近隣のまきば保育園までの道のりをパレードしました。沿道には、たくさんの保護者や地域の皆さんが駆けつけ、声援を送ってくださいました。

    地域をパレードして啓発する             園児に披露する

2 特設クラブ活動

 本校には、吹奏楽クラブ、合唱クラブ、陸上クラブの3つの特設クラブがあります。どのクラブも年間を通して活動し、大会やコンクールに出場しています。また、吹奏楽クラブや合唱クラブは村内の老人ホームなどの施設訪問、にしごう祭りへの参加を通して「地域のために自分を役立てる」ことに取り組んでいます。陸上クラブは、11月に開催される西郷村内1周駅伝大会に参加し、地域行事を盛り上げています。

吹奏楽クラブ          合唱クラブ         陸上クラブ

【地域とともに子ども達を育てる】

1 学校運営協議会

 本校の学校運営協議会は、進学先である西郷第二中学校と合同で設置されています。子ども達を「9年間の育ち」という視点で捉え、意見を出し合い、よりよい学校教育の実現をめざしています。委員には、小・中両方の行事等の案内をし、参観・評価いただき、学校運営に対する意見をいただいています。

学校運営協議会の様子

2 地域の力を生かす

 本校では、スクールサポーターを教育委員会より配置いただき、様々な活動で地域の人材から協力を得ています。例えば、ミシンボランティア、農業体験、昔遊び、ブックモアによる読み聞かせなどです。季節や各教科の進度に応じて依頼し、学校教育に協力いただいています。1・2年生の農業体験では、畑の畝を立てる、雑草防止のビニールを貼るなど、私たち教員にはむずかしい作業を担っていただきました。

1年生のサツマイモ作り          ブックモアによる読み聞かせ


 西郷村立小田倉小学校は、随時学校の様子をホームページに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。