見出し画像

「何もない」と思っていた地元には、実はたくさんの輝く大人たちがいた~「高校生発 ロールモデルをみつけよう!」プロジェクト~

〈人をつくることが、明日をつくる道〉

 南相馬市原町区にある一般社団法人あすびと福島は、東日本大震災を機に社会課題が浮き彫りとなった福島の地で、若い世代が福島の創生を担う“あすびと=明日を創る次世代人材たち”として成長することで、“憧れの連鎖”が生まれることを目指し、小学生から大学生、若い社会人までのそれぞれの年代に合わせた成長の場づくりに取り組むことへの挑戦を続けています。
 そんな「あすびと福島」が、2020年5月に浜通りの高校生たちと立ち上げたプロジェクトがあります。それが・・・

高校生発 ロールモデルをみつけよう!

 この「高校生発 ロールモデルをみつけよう!」というプロジェクトは、福島県沿岸部の高校生たちが、福島県内で志をもって活動する大人たち「ロールモデル」を取材し、高校生を中心とした若い世代に向けて記事を発信するというものです。(発行責任者:一般社団法人あすびと福島)

〈プロジェクトのきっかけは、地元南相馬に対する一人の高校生の問題意識から〉

 このプロジェクトの発端は、2020年、あすびと福島とともに活動していた 当時高校3年生だった南相馬市の女子高校生の想いから動き出します。
 南相馬市は、田園風景の広がる穏やかな地域ですが、若者たちにとって自分の故郷は「何もない所」と言うことが当たり前になっていることに、彼女は問題意識を抱いていました。

〈知らなかった地域の動き〉

 しかし、彼女が高校生の時、被災地・福島県の沿岸部では復興に向けた様々な取り組みが動き出していました。その一環として南相馬市では、2019年9月に、世界に類を見ないロボットの開発実証拠点「福島ロボットテストフィールド」が開所します。ロボテスに進出した方のお話を聞く機会を得た彼女は、日常では接することがない志を持った大人の話に強く感銘を受けたそうです。
「世界最先端の環境が南相馬市にある。こんなに魅力的な場所、他にどこにもないんだよ」
 彼の言葉から「このまま地域を知らないのはもったいない」。地元の魅力的な取組や、それに尽力する人々についてもっと知りたい、そして同世代にも知ってほしい、との想いを強く持ちはじめ、あすびと福島と試行錯誤を経て、このプロジェクトが始動しました。
 一人の高校生の想いから始まった「高校生発 ロールモデルをみつけよう!」。後輩が想いを引き継ぎ、高校生たちが自分たちの身近にいるロールモデルをみつけ、noteで発信していく活動を続けています。

〈高校らしい瑞々しい感性で取材された地域のイノベーターたち〉

 高校生たちが取材したのは、地域で起業した方々や、製造業に携わっている方、福島ロボットテストフィールド(RFT)でロボットの開発に取り組むベンチャー企業の代表取締役社長、東日本大震災・原子力災害伝承館の職員、福島県庁職員・・・様々な分野で活躍する地域の大人に対して、高校らしい切り口でインタビューしています。

 志を持ち活動している大人たちの高校時代の話、今の職業に就くまでの経緯や地域への思いなど、高校生とのやりとりを通して、インタビューされている大人も高校時代を思い出しながら初心に返ってお話されている様子が伝わってきます。高校生だからこそ、大人のかっこよさをうまく引き出しているんですね。
 プロジェクトに携わる高校生の皆さん、これからも地域で活躍する大人に触れ、自分自身の志を育んでいってください!

この記事が参加している募集