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ふくしま教育通信 2024年3月号         日々の思い「冬の風物詩、高校サッカー選手権観戦記」 健康教育課長 鈴木 哲

 令和6年1月6日、第102回全国高校サッカー選手権大会準決勝、青森山田 対 市立船橋の一戦。国立競技場は高校サッカーの聖地として知られ、冬の日差しとスタンドの影がピッチにコントラストを生み出し、独特の雰囲気が漂っていました。
 プレミアリーグEAST所属の名門同士の一戦。約3万人の観客が詰めかけ、試合前から両校の応援が響き渡り、その迫力と臨場感がスタジアム全体を包み込んでいました。

 試合は前半、青森山田がコーナーキック(CK)から先制点を挙げるものの、市立船橋が後半に追いつき1対1に。90分では決着がつかずPK戦となりました。PK戦はサッカー独特のスリリングな勝敗の決め方で、どちらが勝利するか予測がつかないところが魅力でもあります。選手の技術はもちろん、メンタルの強さも左右し、キッカーとGKの駆け引きは、最も緊張感が漂う瞬間です。

 先行は青森山田。一人目のキッカーがボールをセットし、精神を統一していると、国立競技場の3万人はこれまでになく静まり返り、固唾を呑んで見守ります。キッカーがゆっくり動き出し、シュート。ゴールが決まると大歓声が湧き上がり、それはテレビでは味わえない大迫力で、国立競技場の興奮が一気に高まりました。
 結果は青森山田のGKが2度にわたるシュートストップの活躍で決勝進出を果たしました。

 試合は、市立船橋の最後まであきらめない姿勢が同点に結びつき、優勝候補の青森山田をあと一歩まで追い込みました。何が起こるかわからないスポーツの魅力と、高校生のすがすがしさを改めて実感しました。選手の躍動はもちろん、熱のこもった両校の応援も印象的であり、心に残る感動的な試合でした。この一戦も、高校サッカーの名勝負として、多くの観客に忘れられない思い出として残るでしょう。

 令和6年度、これまで各都道府県の持ち回りで開催されていた全国高等学校総合体育大会(インターハイ)男子サッカー競技は、本県のJヴィレッジを中心とした浜通りでの固定開催に変わります。7月から始まる大会では、強豪校が白熱した戦いを繰り広げ、全国制覇を目指します。その高いレベルの試合や感動的なプレーは、本県の高校サッカー選手だけでなく、県民の皆さんにも夢と感動をもたらすことでしょう。同時に、この固定開催により、Jヴィレッジが高校サッカーの夏の聖地として確立され、全国の選手たちにとっての目標の一つとなることを期待しています。
(執筆:健康教育課長 鈴木 哲(すずき さとし))

2019年4月20日時点での日付です。(Copyright © 2020 Fukushima Prefecture.All Rights Reserved)
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