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子ども科学教育研究全国大会in福島 @福島市立三河台小学校

 令和6年10月19日(土)、福島市、三河台小学校において、公益財団法人ソニー教育財団等が主催する「子ども科学研究全国大会」が開催されました。理科の時間を参観させていただきました。今までの理科教育との違いにびっくり。素敵な授業の内容をご紹介させていただきます。

 お邪魔したのは2時間目の6年生、理科の時間。「大地のつくりと変化」という内容でした。児童たちは地層のでき方について学んだあとの授業です。本時は「三河台地区にゆう(融)雪火山泥流はどのように流れてくるのかな?」の実験をテーマとしていました。前の時間までに児童は仮説を立てて実験を行い、班ごとに画像で実験結果を提出します。

前時までの学習内容の掲示
木曜日の学習内容に、本日の実験の方法が記されています。
繰り返し実験することが明記されています。

 子どもたちは、役割分担を行い、火山泥流を山に流します。この山のボードは、福島の吾妻山からの地形をボードにしたもので、荒川、松川、三河台などが地形に織り込まれています。自分たちの地域を意識した探究型の学習です。実験の結果がでるまで繰り返し、結果が最もよくわかる画像を提出します。

火山泥流を流すポイントを決める、火山泥流を流す、iPadで撮影する、観察する、
と役割をしっかりと決めて実験に臨みます。
実験結果を画像で提出。

 画像の提出が終わると共有が始まります。班ごとにどんな結果になったのかを発表し、先生が板書していきます。先生が書いて、子どもが理解するのではなく、子どもが気づいたことを板書していく先生。 

 結果が出て終わり、ではありません。ここから考察が始まります。どんなことが言えるのかな?子どもたちはどんなことを考えたのでしょう。皆さんも児童が撮影した動画とこの板書から考察をしてみてください。

 子どもたちからはいろいろな意見が出ました。「水の流れよりゆっくり流れる」「川や溝に沿って流れる」「三河台まで流れてくる」そして、「信夫山には届かないので、いざとなったら信夫山に避難する」などなど。教師が答えを言わなくても児童が感じたこと、すべてが答え。

 最後に、授業を受けた生徒に感想を聞きました。「自分たちで実験することで新しいことを知ることができて楽しい」。みんな、理科は好きですか?と聞くと、「みんな理科が大好きです!」と淀みのない返事が返ってきました。考えると楽しい、楽しいから考える。子どもの目線に立った三河台小学校の授業実践は2023年ソニー子ども科学教育プログラム最優秀校を受賞しました。平成27年度にも受賞しています。

今回のテーマと、前回の受賞記念碑、今回のメモリアルトークのテーマ

 午後はメモリアルトークもありました。私は参観してきませんでしたが、内容が垣間見える問題を皆さんにも準備しました。

問題 どれが木でできているでしょうか。

①小魚

答えは8番です。

 光が反射して見えづらかったですね。では次の問題です。

②シガール

答えは7番です。

 この他にもコーヒー豆や石など、木でできているとは思えないものがたくさん展示されていました。愉しみながら、興味を深める、そんな講演内容が想像できました。

 今回の授業について、興味を持たれた方は、12月7日(土)に福島大学で講演会がありますので、ご紹介させていただきます。

詳しくは福島大学へお問い合わせください。