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収穫・開発・販売(おいしさ満載)     あいさつ坂でBee Happy!                          福島県内高校 食品科学(流通)科大集合

 福島県内の農業高校で食品の加工・製造を行う6校が(公財)福島イノベーション・コースト構想推進機構の「ジャム・プロジェクト」でジャムを製造しました。その販売会が11月11日(月)に県庁で行われました。今年は二本松実業高校安達東校舎が各高校と連携して収穫した蜂蜜「あいさつ坂」も販売に加わり、同時に、それぞれの高校が日頃から研究開発をしている商品の販売も行い、たくさんのお客様が購入に訪れました。スタンダードなものから、これは何?というものまで、幅広く開発された商品が販売されました。

ジャム・プロジェクトと同時開催された農産物販売会

二本松実業高校安達東校舎(蜂蜜)

 今年度で閉校舎となる二本松実業高校安達東校舎。農業コース畜産専攻班が販売実習を行いました。二本松実業高校安達東校舎といえば、蜂蜜「あいさつ坂」です。校門前に続く坂の名称から名付けられたといいます。今年は大丸の特別賞を受賞しています。その他にも鶏卵、ドレッシングなど様々な商品を開発しています。
 今回は各農業高校・高校とのタイアップでできた蜂蜜を販売に来てくれました。会津農林高校のそば畑に蜂をおかせてもらい収穫した蜂蜜。南会津高校、福島明成高校、修明高校の3校で百花蜜を採取しました。同じ百花蜜でも南会津町と福島市、棚倉町では味が違うそうです。教育長室に挨拶に来てくれた生徒は下のnoteの記事の生徒で、初めて会った気がしませんでした。(安達東校舎のnoteの記事はオススメです。)
 今まで取り組んできた養蜂は福島明成高校と修明高校に引き継がれます。

磐城農業高校(トマトジャム)

 いわきの名産品といえば…いろいろありますが、実はトマトの産地として有名です。トマトのテーマパークまであります。フラガール、という名称のトマトまであるって、知ってましたか?フラガール、細長いミニトマトですが、くびれがあるんです。甘くておいしいです。
 そんないわき名産トマトをジャムにして持ってきてくれました。パンにつけて食べてみましたが、甘くておいし~。トマトは嫌いな人が多い(ホントかな?)ということで、嫌いな人でも食べれるように、とジャムにしたそうです。食感はトマトはもう一切ありません。スープのようで、とっても甘い。パンが食べたいのか、トマトジャムが食べたいからパンを食べるのかわからなくなってしまいました。たれーん、とこぼれるジャムをすくっていただく。もうジャムとパンの無限ループに陥ってしまいました。

相馬農業高校(梨ジャム)

 相馬農業高校には馬術部があります。福島県はなんと馬術部がある高校が5校もあり、そのうちの3校が農業高校です。相馬といえば野馬追い。馬術部は2年連続で全国大会出場を果たしています。
 さて、そんな相馬農業高校は梨ジャムを販売に来てくれました。事前にいちご「よつぼし」の記事を読んでいたので、イチゴジャムも期待していましたが、梨ジャムもとってもおいしかったです。梨らしさはすっかりないのですが(食感が若干、残っています)、アプリコットのような酸味と独特の甘みが「これなんかの味に似てる。何だったけ?」と最後まで思い出せませんでした。チーズとの相性がよいのでは、と感じました。

福島明成高校(桃ジャム)

 福島県庁の販売ではおなじみの福島明成高校。先日もジャムを販売に来てくれたのですが、そのときは、ゆず、ブルーベリー、イチゴ、でした。kon今回は、なんと桃!!!!桃のジャムってあまり見たことありませんよね。ただ柔らかくて甘いだけだと思ったあなた、福島明成高校の桃ジャムは甘さの中に酸味があり、とってもおいしい。桃缶とも違う、ジャムならではのおいしさが絶妙です。

修明高校(ブルーベリージャム)

 今回の販売で、最も目を引いたのは修明高校。ブルーベリージュースも加工販売しています。そして、さらに、カルピスのような乳酸菌飲料、メロンの粕漬けなど商品の多彩さが目を引きました。わくわくしながら、大量買い。まだ全部を食べきっていないのですが、どれから食すかわくわくです。でも、やはりせっかくのジャム・プロジェクトですから、ブルーベリージャムは最初に食べねばと、パンにつけていただきます。こちらは粒がしっかりと残ったブルーベリージャム。ジャムのおいしさももちろんのこと、食感も二重丸。パンにつけるより、ヨーグルトが合っているなぁ、と思いながら、2枚目も食べちゃいました。

会津農林高校(ブルーベリージャム)

 会津農林高校は、情報発信にも優れた高校です。全国農業高校・農業大学デジタルコンテストホームページ部門において農林水産大臣賞を受賞しています。X、Instagram、facebook、LINE、YouTubeなど、ありとあらゆるSNSで情報発信を行っている農業高校です。
 会津農林高校はブルーベリージャムでした。小粒のブルーベリーで甘さ控えめのジャムは6校のジャムの中で最もカロリーが低いジャムでした。罪悪感なく食べられるお味。これはヨーグルトに入れて食べたり、チーズなど乳製品に合いそうです。こんなに小粒のブルーベリーの収穫は大変だったろうな、と感じ、おいしさもひとしおでした。そばの蜂蜜の収穫に協力した学校ですので、そばに力を入れており、夏休みには福島市内でそばを提供しました。
 インターネット販売「会農ファーム」を行っており、11月29日から開催される令和6年度農業・水産高校年末大販売会も見逃せません。

岩瀬農業高校(ブルーベリージャム)

 県内最大の6学科を有する岩瀬農業高校。農業における食品の安全や環境の保全・労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理GAP認証の取得数はグローバルGAPとFGAPがそれぞれ18品目(コメ・キュウリ・リンゴ・レタス・ミズナ・バジル・サツマイモ・ナシ・ジャガイモ・メロン・ダイコン・エダマメ・ダイズ・アズキ・ラッカセイ・ブドウ・トマト・ルッコラ)となり、これは日本の高校で最多の品目数です。
 そんな岩瀬農業高校はブルーベリージャムを持ってきてくれました。粒とペーストが半々くらいのほどよいジャムです。岩瀬農業高校はラベルもおしゃれで、ブルーベリーの収穫時期に現れたスーパームーン「ブルームーン」と掛け合わせたデザインにしたそうです。
 学校の近所には「岩瀬牧場」があり、こちらとブルーベリージャムをコラボして販売しているようです。その他にも、鏡石町のふるさと納税として学校で栽培している米を原料とした甘酒が採用されるなど、福島の農業高校の取り組みを牽引するような取り組みを行っています。

南会津高校(あいさつ坂 コラボ)

 二本松実業高校安達東校舎とコラボし、蜂蜜を作った南会津高校も参加しました。南会津高校は昨年度より他県からの入学生を受け入れており、新しい寮もできました。他県からだけではなく、他地区からも受験することができますので、興味のある方は是非、ホームページ等で確認してみてください。


【教育長室訪問】

 販売の後、教育長室を訪問し、今回のジャム・プロジェクトについて説明してくれました。

 昨年度は5校でしたが、今回は会津農林高校も参加し、6校の農業高校が地域の特性を生かしジャムの種類や製造方法、商品ラベルなどを検討して販売しました。企画・製造した商品を通して、授業や実習で学んだ知識や技術だけでなく、(お客様から商品が)どのように評価され、受け入れられるのかについて経験することができました。
 また各校と連携を図りながら、県内の農業高校生が「オールふくしま」となり取り組んでいることを、多くの方に知っていただくことができました。今回のプロジェクトを通して学んだことを自信とし、これからも農業高校での学びに誇りと自覚を持って頑張っていきたいです。

相馬農業高の生徒の報告より
今回のジャム・プロジェクトについて説明

相馬農業高校「なしジャム」
 今年はなしジャムを作りました。果肉が残ったものになっているので、梨のシャキッとした食感を楽しむことができます。
磐城農業高校「トマトジャム」
 いわきの名産品であるトマトをジャムにしました。トマトが嫌いな人でも食べることができるようにジャムにしました。
修明高校「ブルーベリージャム」
 棚倉町産のブルーベリーを100%使用しています。パンだけでなくヨーグルトなどにもよく合います。ラベルのイラストもオリジナルです。ぜひご覧ください。

販売した商品について説明

岩瀬農業高校「ブルーベリージャム」
 本校でとれるブルーベリーをジャムにしました。ラベルにもこだわり、スーパームーンの時期に収穫したことから「ブルームーン」と「ブルーベリー」のイメージで納得のいくラベルを作ることができました。
福島明成高校「桃ジャム」
 甘さと酸味のバランスが調和したジャムを作ることができました。
・会津農林高校「ブルーベリージャム」
 
規格外のブルーベリーをジャムにしました。砂糖を控えめにしたので爽やかさが特徴です。
・二本松実業高校安達東校舎
 いろいろな種類の蜂蜜を各校と協力しながら作成しました。同じ蜂蜜でもとれた場所によって味わいが違うので、楽しんでほしいです。
・南会津高校
 二本松実業高校安達東校舎と協力して蜂蜜を収穫しました。南会津の百花蜜を楽しんでください。 

最後にみんなで、ジャムと蜂蜜と一緒に写真撮影