「共に、新たな未来を。 together 〜ふくしまで、先生になろう〜」福島県の新任教員からのメッセージ(その6)
福島県では、急激な社会の変化の中で、「自分の人生を切り拓くたくましさを持ち、多様な個性をいかし、対話と協働を通して、社会や地域を創造することができる児童生徒」を育成するために、学びの変革を実現できる教員を求めています。
すでに、令和6年度教員採用候補者選考試験の受付は終了しており、志願者の方々は、7月22日、23日の第一次選考試験に向けて準備を進めているところだと思います。
今回は令和2年度に福島県公立学校に採用になった新任教員からのメッセージをお届けします。福島県の教員を目指したきっかけや教員としてのやりがいについて、小学校教諭として相馬(そうま)市立桜丘小学校に勤務した(現 いいたて希望の里学園)佐藤季さんの思いを受け取ってください。
※この記事は、「令和3年度福島県公立学校教員採用案内」のパンフレットをもとに作成しました。
故郷を担う一人として人を育てたい
高校3年生の時に、東日本大震災を経験した佐藤さん。今までの生活が一変する中で、震災にも負けず力強く福島で生きる大人たちを見て、自分自身も故郷を担う一人になりたいと考えるようになったそうです。「福島が福島らしくあるためには、人を育んでいくことが必要です。私を育ててくれた多くの人たちのように、福島で生き、福島に生きる人を育てていきたい」と考え、福島県の教員を志望しました。
教員の仕事の魅力は、未来を感じることができること
教員として過ごす中で、「目の前の子どもたちに真摯に向き合うことは、世界の未来に向き合うことと同義である」と、父親に言われたことを実感しているという佐藤さん。「先生という仕事の魅力は、今を一生懸命に生きることで、未来を感じることができる点にあると思います。」
自然と相手を思う言葉が出てくる子どもたちとともに
相馬市立桜丘小学校は、相馬野馬追(そうまのまおい)などで有名な相馬市にある学校。両親や祖父母も同じ小学校だったという子どもたちもおり、校歌を一緒に歌うことも。歴史をしっかりと受け継ぐ地域の学校で子どもたちは故郷について学び、相馬のよさをたくさん知っています、と語る佐藤さん。
「全校放送で表彰された友達のことを自分たちのことのように喜んだり、読み聞かせ会の発表後に自然と相手をほめる言葉が出てきたりします。出張の度に子どもたちは『いってらっしゃい。先生もがんばってね。』と送り出してくれます。一緒にがんばろうという気持ちをとてもうれしく感じます。」
人と人がつながり、地域を大切にしている相馬で、子どもたちと一緒に心を動かしながら生活している様子が伝わってきます。
「教育の目的」は自分の目標
このインタビュー当時、福島県の教員としてのやりがいやこれからの目標について、佐藤さんは次のように語っていました。「私がよりよく変化すれば、子どももよりよく変化します。子どもが成長したときには、私が成長できる機会であると思います。『教育基本法』にもあるように、教育は『人格の完成を目指すもの』です。それこそが、私のやりがいであり、目標です。」
教員生活も4年目となる現在、佐藤さんは子どもたちと刺激し合いながら教員としてさらに成長し続けていることでしょう。
福島県の教員を目指す人へのメッセージ
最後に、佐藤さんからのメッセージです。
「いつかともに働く、未来の教員の皆さんと、一緒に成長していきたいと強く思います。」