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新時代に向けた郡山高等学校の取り組み                 福島県立郡山高等学校

 福島県立郡山高等学校は、郡山市大槻町にある普通科と英語科を併設する学校で、「文武両道」を重視しています。勉強と部活動を両立させ、「文」では進路に応じた学びをしっかり行い、「武」では部活動やその他の活動をしっかりやる文化があります。実際に、生徒たちは勉強にもホンキ、部活動やその他の活動にもホンキで取り組んでいます。
 令和7年度から探究科(仮)が設置され、「世界とつながる学びの変革」、「自然と身につく学びの変革」、「自分を高めるキャリア教育」を生徒の成長戦略として進めていく予定です。現在の普通科や英語科でも各種プログラムを実践しています。郡山高等学校は、生徒たちが国際社会の中で成長し、自信を持って挑戦できる人材育成を目指しています。


1 文武両道の「文」について

 普通科において、1年生では、高校の学びの基礎になる科目を共通で学びます。2年生から文系と理系に分かれ、生徒それぞれの進路や夢に向かって深い学習を進めています。英語科においても、1年生では基礎的な科目を、2・3年生でより高度な英語を中心とした学びを行います。また、スピーチコンテストや海外研修をとおして実用的な英語学習を行っています。

 もちろん、各教科の学習だけではありません。社会で活躍している方からお話を聞いて、自分自身の夢を考えたり、言語や文化の異なる人たちと交流することで、学びに対するモチベーションをもって「文」に励んでいます。

 令和5年度より、「教育コース」もスタートしました。将来先生になりたい生徒や教育分野に興味がある生徒に、様々な学びができるようにプログラムされたコースです。第1回目の特別講演会では、福島大学の学長である三浦浩喜先生のお話を聞きました。今後も聴覚支援学校の生徒との交流をはじめ、OECD教育局のオンラインワークショップや文部科学省の方からの講座などを計画しています。

2 文武両道の「武」について

 郡山高等学校は、部活動や他の活動に対しても生徒たちは充実して活動しています。部活動の加入率は88%です。また、全国大会など上位大会に出場する生徒も多く、授業が終わった後の部活動の時間は、学校のあらゆる場所で生徒たちの頑張りを見ることができます。郡山高等学校の放課後は、運動部の元気な声だけでなく、校舎を歩けば、合唱部の美声や吹奏楽部の壮大な音楽が聞こえてきます。

 一方、海外とオンラインで交流しているのを目にすることもあります。昨年度は、ポルトガルやウクライナの学生と英語で交流しました。

 3年生は、受験勉強のために学校で集中して勉強している生徒もいます。


~ここからは、少し未来のお話をさせてください~

3 福島県初の探究科(仮)が設置

 令和7年度に英語科が募集停止になり、新たに探究科(仮)が設置されることになりました。それに伴い、普通科の在り方も見直され、単位制の学校に生まれ変わります。これまで同様に勉強に集中できる環境はもちろん、今まで以上に、生徒一人一人の進路に対応できるようになります。さらに、探究的な学びをこれまでより多く取り入れることができるようになります。

4 世界に一番近い学校を目指す

 郡山高等学校は、日本OECD共創プロジェクトに参加しています。本校では「Education 2030プロジェクト」で示された「OECDラーニング・コンパス(学びの羅針盤)2030」の Student Agency 、つまり「自ら考え、主体的に行動して、責任をもって社会変革を実現していく姿勢・意欲」を持つ生徒の育成が必要だと考えています。
 具体的には、自分の意見をしっかり持ち、世界の人々と対等に議論でき、様々な背景を持つ人たちと新たな価値を作っていける人材を育成したいと考えています。

5 郡山高等学校の生徒成長戦略

 郡山高等学校は、2年後に行われる学科改編に向け、大きく変化しています。VUCAと呼ばれる不安定な時代でありつつ、一方で Society5.0と呼ばれるものすごい速さで進む技術革新の中で変化する社会において、教育はどのように変化し、どのようにあるべきなのか?それを先生方がワーキンググループで議論し、次のような生徒育成ルーブリックを作成しました。

そのために3つの生徒成長戦略を行っていきます。
① 「世界とつながる学びの変革」
② 「自然と身につく学びの変革」
③ 「自分を高めるキャリア教育」

 「世界とつながる学びの変革」では、言語や文化の異なる人たちとの交流を通して、授業で得た知識を実践につなげていきます。大使館プログラムを通して、様々な国の大使や外交官とその国の困っていることについて話し、日本人として解決策を探る活動を行います。最終的には、様々な国の高校生と国際問題に対してプロジェクト学習を行います。

 また、「ホンキでインクルーシブ」のテーマの下、聴覚支援学校や、夜間中学校などの生徒たちと協働し、様々な視点でより良い社会の共創について考えていきます。

 「自然と身につく学びの変革」では、楽しみながら興味をもって勉強ができ、物事の本質を探る楽しみを得られる学びを提供します。例を挙げると、英語多読の研究者である文教大学の千葉克之教授の監修のもと、英語多読プログラムを行っています。簡単な英語の絵本から始めるこのプログラムで、生徒たちは、自発的にどんどん絵本を手に取って英語を読んでいます。

 「自分を高めるキャリア教育」では、社会で活躍している方々の持つキャリアアクシス(軸)を探り、様々なキャリアモデルと出会いながら、自分の社会的なミッションや進路を考えるキャリア教育を目指しています。今年度からスタートしたものですが、キャリアモデルとして、様々な国の大使や、地域で活躍している方などから、生徒たちは多くの刺激を受けています。

 郡山高等学校は、自分で考え、世界に自信をもって飛び込んでいく人間が育つ環境を目指していきたいと考えています。

※ぜひ郡山高等学校のnoteサイトと学校のHPもご覧ください!!