見出し画像

【県北地区高校生対象】高校生meet up!進学・しごとのギモン ヒント発見ワークショップ「第9回 看護師」を開催しました!第10回は1月26日 医師。参加をお待ちしています!!

 高校生にとって、「高校卒業後の進路をどうするか」は、人生を左右する大きなもの。就職しようか、進学しようか、進学するならどこで何を学ぼうか、将来の仕事はどうしようか・・・。
 そんな高校生のギモンに「ヒント」を提供するのが、「高校生meet  up!進学・しごとのギモン ヒント発見ワークショップ」。このワークショップは、地域で仕事や活動をされている「センパイ」社会人の方と座談会形式で交流することを通して、高校生が多様なキャリアを見つめ、自分の生き方や将来についての「ヒント」を得ることができるようにしています。

 ワークショップの第9回は「看護師」。1月19日(金)に福島市にある Fukushima-BASE で開催しました。ファシリテーターに福島学院大学教授の木村先生、講師に福島赤十字病院の鈴木安英さんと須藤咲さんのお二方をお迎えして、高校生4人が看護師の仕事についての話を伺いました。
 今回は、この第9回のワークショップの様子をご紹介します!

1 看護師の仕事

(1)看護師の一日の流れ

 小学生の女の子の「将来就きたい職業ランキング」で、いつも10位以内に入る看護師。看護師とは、傷病者等の療養上のお世話をしたり、診療の補助を行うこと。看護師になるには、大学または3年以上の教育を受けて、看護師国家試験に合格する必要があります。
 講師のお二方は福島赤十字病院に勤務しています。では看護師の一日の流れから、仕事の様子を垣間見てみましょう。

 県庁の職員の場合、会議や出張など色んな仕事があるため、基本的に毎日のスケジュールは異なります。一方、看護師の場合、食事・検温・採血など一日の中で時間が決まっているものもあるため、大まかな流れは同じ。急に検査や処置などが入った場合は、臨機応変に対応するそうです。夜勤については、「2 看護師の勤務ってどうなっているの?」でご紹介します。

(2)DMAT(ディーマット)看護師とは?

 看護師が勤務する場所は病院だけとは限りません災害現場に赴く場合もあります。1月1日の能登半島地震に際し、1月6日から1月10日まで講師の方を含めて福島赤十字病院から8名の方が石川県へ。珠洲(すず)市と能登町で、避難している方のサポートにあたりました。さらに講師の方は、熊本や北海道(地震災害)をはじめ、福島(大雨災害)の際もDMATとして現地へ。そしてなんと、新型コロナウイルス感染症で最前線となったダイヤモンド・プリンセス号にも看護師として赴きました!!

DMAT(ディーマット)という言葉を知らなくても、「赤い服で活動している様子は見たことがある」と安心してもらえるそうです。災害現場では、一番最初に本部に到着した人がリーダーとなり、何をすべきか現状を分析。ちなみに、DMAT隊員になるためには、厚生労働省の定める研修と試験を受ける必要があるとのこと。福島赤十字病院には、現在10人ほどのDMAT隊員がいます。

 DMATとは、「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義されており、災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略して「DMAT(ディーマット)」と呼ばれています。医師、看護師、業務調整員で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
 “一人でも多くの命を助けよう”と厚生労働省により、災害派遣医療チーム、日本DMATが平成17年4月に発足しました。

©厚生労働省 DMAT事務局より(http://www.dmat.jp/dmat/dmat.html)


2 看護師の勤務ってどうなっているの?

 もし夜の病院に、看護師がいなかったら・・・。
 入院しているのに、年末年始にもし看護師がいなかったら・・・。
 そのようなことがないように、看護師は一定期間ごとに勤務日を決める「シフト制」をとっています。
【夜勤について】
・回数:週1回で、月5回程度。夜勤の翌々日まで休み。
・勤務時間:夜20時40分~翌日の朝9時
・前月の5日が勤務希望提出締め切り。20日に翌月の勤務シフト確定。
 1ヶ月前にどの日なら日勤・夜勤が可能か希望を出して、全員の希望を調整した上で、毎月のシフトが決まるそうです(病院によって異なります)。
【長期休暇について】
・お盆や正月:2交代や3交代の勤務交代制。
 看護師が全員休むことのないように勤務交代制をとっていますが、希望すれば休むことも可能。ちなみに、お盆休みに休暇を取らなかった場合、夏期休暇5日分を別の日にとることができるそうです。
【育児休暇について】
・女性の場合:出産や育児など、育児休暇取得可。
・男性の場合:育児休暇取得可。男性の育休「パパ休」を推進。
 出産で仕事を辞めなくてもよいように、勤務時間を短くする「時短」や「夜勤なし」など、職場で女性の復職もサポートしているそうです。

公務員の場合、基本的に月曜から金曜まで働いて土日は休み。看護師の場合、土日の出勤がありますが、その代わり平日は休みに。「平日が休みだと、役所、銀行、お店に行きやすいです」「看護師の友達と休みを合わせて、某テーマパークに行きます。空いていて利用しやすいです」というメリットも。また「夜勤では、急な対応を求められることは少なく、夜勤手当も出ます」とのこと。


3 看護師になるには?

 参加した高校生になぜ看護師になりたいか聞いてみました。すると「人を助ける仕事に就きたい」「患者さんに安心感を与えてくれる看護師に魅力を感じた」「助産師など命の誕生に携わる点に魅力を感じた」「親族が看護師も含め医療系に携わっている」など、その理由はさまざま。では、講師の方はいつから看護師になろうと思ったのでしょうか。

 高校生の時は「何になろうかな」「大学どうしようかな」と悩んで、卒業後は美容師になりました。その後、自衛隊に入りましたが、再び転職して看護師に。最初から看護師を目指したわけではありません。
 やりがいや金銭面などを考えて看護の専門学校に進学し、福島赤十字病院に就職しました。ここに決めた理由の一つは、日本赤十字は全国各地に病院があるので、転勤を希望すれば他県の赤十字病院で働けるから。もう一つはDMATや救護に携わりたいと思い、災害救護活動も行っているからです。

 親戚に医療関係者が多いこともあって、関心がありました。青年海外協力隊で働く看護師さんをテレビで見て憧れたことが、大きなきっかけでした。
 高校卒業後、看護師になるため大学を受験しました。国際看護や災害時の看護を学ぶことに興味があったので、より専門的な看護を学ぶことができる大学を選びました。

 高校卒業後、看護師以外の職業に就いてから看護師になった方。そして、高校卒業後に大学に進学し、看護師となった方。講師のお二方は、それぞれ異なる進路選択を経て、今、看護師として福島赤十字病院で働いています。

ストレスはため込まず、仕事のやりがいに目を向けるお二方。「人気の病棟はありますか?」との質問に、HCU(高度治療室)とER(救急救命室)をあげていました。理由は「色々学べるから」。夜勤明けの休みを勉強に充てるなど、常にスキルアップを目指す姿勢に、プライドを感じました。


4 看護師を目指す人へのメッセージ

 看護師の道を目指す高校生に向けて、講師のお二方からメッセージをいただきました。 

 奨学金をもらいながら東京の私立大学に通いました。看護師になる進学先として、国公立や私立大学、専門学校などがあって、それぞれ特色があります。何を勉強したいかで考えたり、お金はどのくらいかかるか比べたりするのもいいです。オープンキャンパスに行ってみてください。

 看護師になった後のステップアップも大切です。看護師の免許でずっと働くことも可能ですが、どの専門分野を選ぶかを考え、勉強して自分を高めようと思って、クリティカルケアという認定看護師と、医師ができるところも看護師が携われる特定看護師の資格もとりました。看護師の資格もいろいろと細分化されています。
 医療分野は、どんどん新しい技術が入ってきます。「医療半減期5年」と言って、5年で半分の技術が古くなります。学校では、最新の知見を踏まえて教えていますが、試験問題には医療として確立されている内容が出ます。
 「看護師の学校を卒業した後、ここの病院に就職したい」ということが決まっていれば、病院の奨学金をもらって看護師の学校に通い、3~4年その病院で働けば奨学金を返さなくていい、という制度もあります。金銭面で負担をかけたくなければ使ってみてください。日本赤十字学園にもあります。


5 座談会形式とは?

 講師の方を囲み、ほのぼのとした温かい雰囲気で、高校生からの素朴なギモンに講師が答えるという形式です。
 講師とファシリテーター(進行役)の話を聞いているだけでも参考になる、聞きたいことがあれば自由に聞ける、始まってしまえばあっという間の90分間です。

6 第10回は医師

 「高校生meet  up!進学・しごとのギモン ヒント発見ワークショップ」の第10回は「医師」。1月26日(金)に Fukushima - BASE(福島学院大学の隣)で開催します。現役の医師のお二方を講師にお招きし、「ホンネ」の話を伺うことができる、またとない機会です!
 医師の仕事に興味のある高校生はもちろん、どの道に進もうか迷っている高校生も大歓迎。第10回の「医師」が、今年度最後となります。
 担任の先生方、ぜひクラスの生徒に声をかけるなど、高校生の背中をちょっと押してあげてください(先生の一言が、高校生にとっては大きな力になります)。

第10回 医師
 開催日:令和6年1月26日(金)
 時 間:17:15~18:45(受付開始17:00~)
 場 所:福島市(Fukushima - BASE)
 対 象:県北管内の高校生 先着12名
 講 師:東 孝泰、遠藤 芽依(福島県立医科大学)

 その道で働いている方からの話を通して、自分の進路について考えることのできる機会です。下のチラシの二次元コードまたは下記のフォームからぜひお申し込みください!!


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!