見出し画像

令和6年度「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部交流会」を開催しました!

 令和7年1月20日(月)、双葉町産業交流センターにおいて令和6年度「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」の語り部交流会を開催しました。

1 「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」とは?

 福島県教育委員会では、震災と復興に関する地域課題探究活動を通して、福島における震災、復興、そして未来について、自分の考えを持ち、自分の言葉で語ることのできる高校生(「高校生語り部」)を育成することを目的に、令和3年度から「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」を始めました。


2 語り部交流会

 今回の交流会では、実践校の代表生徒が、自らの学びを語り、仲間と語り、そして、ワークショップを通して福島の未来について語るため、次の取組を行いました。

(1)各校の語り部の発表

 18校の実践校を2グループに分け、発表を行いました。
テーマは、震災に関わる風化防止や風評払拭に向けた取組、震災の記憶の継承や災害への備えなど多岐に渡りました。地域を起点とした活動が、他県(兵庫や広島など)や海外(タイやフィリピン、ハンガリーなど)の高校生との交流にまで広がった活動の発表もありました。

発表の様子
発表後には、感想や質問、提案など活発な交流が行われました。

(2)ワークショップ

 昼食後は、4人1班でワークショップを行いました。テーマは①午前中の発表を聞いて、②震災を自分事とするには、③未来に何を伝えるか、です。

すぐ近くに「語り」のプロが! 各班1名の先生が参加しました。
考えをメモした付箋をワークシートに貼りながら、話を深めます。
いつの間にかワークシートが付箋でいっぱいに!

(3)全体共有・振り返り

 最後に本日の感想を共有しました。

「地域でイベントを開催したい!ぜひ皆さんも参加してください!」
つながりが生まれ、交流の輪が広がります。

(4)東日本大震災・原子力災害伝承館見学

 交流会の最後は、伝承館見学です。


 阪神・淡路大震災のあの日から30年、東日本大震災のあの日からもうすぐ14年、そして、能登半島地震のあの日から1年。
すでに何度か伝承館を訪れたことのある生徒も多い中、「高校生語り部」の視点で何を思ったでしょうか。

 最後に、参加した高校生語り部のみなさんからの感想を紹介します。

「同じ問題を考えるのにも様々な視点からのアプローチがあり、(中略)福島の未来へ向けての多様な活動を知ることが出来ました。他校の皆さんの行動力や発言力のパワフルさに感激を受け、自分も積極的に発言していきたいと思いました。」

「『震災記憶消滅世代』と言う言葉を初めて聞きました。私自身も震災時の記憶はほとんどないので、様々な人から話を聞く必要があると思いました。また、次の世代だけでなく同世代にも震災について語らなければいけないと感じました。」

「主体的に考え、実行することで自分事になると話し合いました。また、知ることを1回で止めるのではなく、インプットし続けてアウトプットを挟むことで過去と未来を繋ぐことができるようになるという考えが勉強になりました。」

 高校生の皆さんの震災・復興についての学びが、人をつなぎ、未来につながることが福島県教育委員会の願いでもあります。