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ふくしま教育通信 2023年8月号            Vol.231

はじめに

 8月も下旬となり、小・中・高校生にとっては夏休み終了直前の時期となりました。小学生の頃に観ていたアニメでは、お盆が明けて始業式まで残りわずかというこの時期に「夏休みの宿題が終わってない!!」と焦る姿がよく描かれていましたが、皆さんはいかがでしたか?
 8月下旬からの1ヶ月間、今まで以上に大切なのは、子どもが出すサインを見逃さずキャッチすることと言われています。厚生労働省によると、昨年1年間に自ら命を絶った小中高生は、過去最多となりました。学校の再開を楽しみにする子どもがいる一方で、登校をためらう子どももいます。理由はさまざまで、昼夜逆転など生活習慣の乱れ、友達に久しぶりに会うことへの不安、そして学業への不安(宿題が終わっていない重圧)などがあるそうです。ある高校生は「宿題が終わっていない→先生から『ありがたい』言葉をもらうハメになる→学校に行きたくない・・・」と愚痴をこぼしていましたが、このような時、皆さんは何と言葉をかけますか?
 悩みは抱えずに相談してほしい。一方で、「相談するのも勇気がいる」ため踏み出せない子どもや、「相談しない」という子どももいます。だからこそ、周りの大人が子どもたちにアンテナを広げ、いち早く変化に気づいて手を差し伸べたいものです。ちなみに宿題の完成いかんに関わらず、先生方は夏休み明けに子どもたちの顔を見るのを楽しみに待っています!!

 さて、令和5年4月から福島県教育委員会公式noteサイトにリニューアルした「メールマガジン『ふくしま教育通信』」。
 リニューアル第5回目となる「メールマガジン『ふくしま教育通信』」の8月号の構成は、「リレーエッセイ」、「日々の思い」(2本)、「子どもたちが輝くふくしまの学校」(2校)、そして「編集後記」の6本立てです。ぜひご覧ください。

「リレーエッセイ」
福島県教育庁教育次長 平澤 洋介(ひらさわ ようすけ)

 英語をペラペラ話したり、スラスラと読むことができたら・・・、と思ったことはありますか?お笑いを英語で表現したときと、日本語で表現したときのツボは果たして同じなのでしょうか。そこに「目的語のポジション」から迫るのが、平澤教育次長(専門科目は英語)が執筆した今回のリレーエッセイです。読後は、英文法の参考書を思わず手にしてしまうかもしれません。

「日々の思い」
2022年度文部科学大臣表彰 教育者表彰
前 石川町立石川小学校長 渡辺 惣吾(わたなべ そうご)

 2022年度に文部科学大臣表彰(文部科学省の教育者表彰)を受賞された、石川町立石川小学校の渡辺惣吾 前校長先生にご執筆いただきました。
 教員の初任者研修は、社会人としてのビジネスマナーはもちろん、教科指導力など「教員」ならではの実践的なスキルの習得まで多岐にわたります。石川小学校ではどのような研修が行われたのでしょうか。渡辺 前校長先生の優しいまなざしを感じながら、チーム学校として行われた研修に「いいね」と相づちを打ってしまうこと請け合いです。ぜひご覧ください。

「日々の思い」
福利課長 市川 新吾(いちかわ しんご)

 皆さんが「ハマった本」は何ですか?3冊あげるとすれば、どのような本をあげますか?市川課長は、昨年度のメールマガジンで「三大ハマった本」のうちの1冊として『“弁当の日”がやってきた』を紹介しましたが、今回はなんとその第2弾です!!自分にとっての「ハマった本」に思いを馳せつつ、本を通して紡がれる家族の絆に心をホッコリさせてください。

「子どもたちが輝くふくしまの学校」
桑折町立伊達崎小学校
福島県立郡山高等学校

 福島県内の各小学校・中学校・高校・特別支援学校の取り組みを紹介する「子どもたちが輝くふくしまの学校」。
 今回ご紹介するのは、桑折(こおり)町立伊達崎(だんざき)小学校と、福島県立郡山高等学校の2校。桑折町立伊達崎小学校は、桃や王林の栽培が盛んな自然豊かな場所にある学校で、地域の資源をいかして学年ごとにさまざまな体験活動を行っています。福島県立郡山高等学校は「文武両道」の学校で、様々な部活動が全国にその名を馳せるとともに、OECD共創プロジェクトに参加し、世界と未来を見据えた取組を行っています。伊達崎小学校と郡山高校の記事を読めば、思わず「学校でこんな学びを行っているの!?」と心躍ること間違いなし。ぜひご覧ください。

「編集後記」                               教育総務課長 堀家 健一(ほりいえ けんいち)

 「ふくしま教育通信」の最後は、堀家課長の「編集後記」です。テレビでも報道されていましたが、新型コロナが5類に以降してからの初めてのお盆休みということで、花火大会やお祭りなどには多くの方が訪れ、コロナ前の活気が戻ってきました。お盆もお祭りも、日本の伝統行事(年中行事)。皆さんの地元のお祭りは昔から「変わらない」ものですか?伝統という切り口から、「変えるもの(変わるもの)」と「変わらないもの」に迫ります。