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【県北地区高校生対象】高校生meet up!進学・しごとのギモン ヒント発見ワークショップ「第4回 公務員(技術職)」を開催しました!第5回は11月10日 保育士。参加をお待ちしています!!

 高校生にとって、「高校卒業後の進路をどうするか」は、人生を左右する大きなもの。就職しようか、進学しようか、進学するならどこで何を学ぼうか、将来の仕事はどうしようか・・・。
 そんな高校生のギモンに「ヒント」を提供するのが、「高校生meet  up!進学・しごとのギモン ヒント発見ワークショップ」。このワークショップは、地域で仕事や活動をされている「センパイ」社会人の方と座談会形式で交流することを通して、高校生が多様なキャリアを見つめ、自分の生き方や将来についての「ヒント」を得ることができるようにしています。

 ワークショップの第4回は「公務員(技術職)」。11月2日(木)に福島市にある Fukushima-BASE で開催しました。ファシリテーターに福島学院大学教授の木村先生、講師に福島県職員の菅野さん(農業職)と瓜生さん(土木職)のお二方をお迎えして、高校生2人が公務員(技術職)の仕事についての話を伺いました。
 今回は、この第4回のワークショップの様子をご紹介します!

1 公務員の技術職ってどんなことをするの?

 公務員の職種は、大きく事務職と技術職に分かれます。
・事務職はいろいろな職場を体験 →ジェネラリスト
・技術職は、特定の分野を深める →スペシャリスト
 技術職の場合、農業、土木、建築、化学など、高度な専門知識や技術を持つ「スペシャリスト」です。

 また技術職でも、国家公務員と地方公務員とでは、仕事の内容や住民の方との距離感に違いがあるそうです。例えば、農業分野の国家公務員の場合、試験研究が中心(住民と接することは少なめ)で、県や市町村の地方公務員の場合は、農家の方との距離がとても近いそうです。
 では、実際に「公務員の技術職」はどんな仕事をしているのでしょうか。

 農業職として県に入り、7年目になりました。最初の3年間は研究所で果樹に関する病害虫の研究をしていました。
 現在は、シャインマスカットなどのブドウやリンゴの栽培方法、病気にならないための対策などを教えています。週の約半分は現場で、農家や農協の方と一緒に仕事をしています。
 県の農業職の職場には、事務職と同じようなデスクワークが多い部署、大学の延長のような研究を行う部署、農家などへの普及指導を行う部署などがあります。

 東日本大震災の2年後に県職員になりました。最初の職場は相双地域で、どこに新たな道路を作るか、堤防を作るか、線路を通すかなど、これから復旧・復興をどのように進めていくかの段階から携わりました。次の職場のいわきでは、復興関連の高速道路や橋の建設などに関わりました。
 その後、土木部全体の広報などの仕事を経て、現在は土木事務所で道路や河川の維持管理などを担当しています。
 土木職の場合、道路などを作るための設計、工事の管理監督、完成した後の維持・管理などを行います。

※相双(そうそう)地域は、太平洋の沿岸部に位置しており、「相馬地域」と「双葉地域」からなります。2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故により、双葉地域の8町村、飯舘村と南相馬市の一部を中心に多くの方々が避難生活を余儀なくされました。(福島県HPより抜粋) 
農業や土木の分野(業界)での働き方は、どうなのでしょうか。講師の方によると、「農業の分野では、人手をかけずにすむ無人化・自動化の方向に少しずつ向かっている」、「土木の分野では、週休2日制やICT導入が進んでおり、かつてのイメージとは変わってきている」とのこと。  


2 技術職として働こうと思ったキッカケは?

 専門性を求められる技術職ですが、高卒でも大卒でもなることができ、仕事の中身も大きく変わりません。
 今回の講師のお二方は、大学で学んでから公務員になりました。
 では、いつ公務員になろうと思ったのでしょうか。キッカケや決め手は何だったのでしょうか。

 もともと自然環境に興味があり、関連する仕事に就きたいと思っていました。大学の農学部に進学し、農業を含め多方面で知識を得ることができました。地元の梨畑が年々減っていくなかで、少しでも減らさないよう、農家の方々の役に立ちたいとの思いもあり、県の農業職を選びました。

 ものづくりに興味があり、知識や技術を深めたいと思い、工学部に進学しました。大学生のときに震災を経験し、地元福島の復旧・復興に貢献したいと思い、インフラ分野に幅広く携わることができる県の土木職を選びました。


3 復旧・復興に向けて ~やりがいは~

 震災後に県職員となったお二人に、福島の復旧・復興がどのように進んでいるのかも聞いてみました。

 前の職場が双葉でした。(避難先から)戻ってこられるのは高齢の方が多く、営農再開が進むよう、おじいちゃん、おばあちゃんでも機械に乗っていればいいように、機械化が進んでいます。タマネギの収穫は全部機械でできるようになりました。
 農家さんが一軒一軒増えて組合を作ったり、出荷量が増えてきて施設を作ったりなどにやりがいを感じました。

 今日のために資料を作ってきました。浜通りでのこれまでの取組と現在の状況を載せています。いろいろな施設の整備が進むとともに、水産業も復興してきました。復興を進める中では、「どういったコンセプトでどこに作るか」など、漁協の方や地元の人と話をしたりするなど、作る前の段階から仕事があります。
 いわきで高速道路や大きな橋の建設に携わり、完成したときには大きなやりがいを感じました。前の人達がやってきたプロセスがあっての完成です。

講師の方が携わった新地町の復旧・復興の状況
(「浜通りの復旧・復興~これまでの取組~ 令和5年3月31日時点」より)

 地域の人に寄り添い、復旧・復興に向けて取り組んでいる技術職の皆さん。高校生は、高速道路の開通式を見たことがあるそう。「ここまで復興できたのはすごい!」と思ったそうです。


4 座談会形式とは?

 講師の方を囲み、ほのぼのとした温かい雰囲気で、高校生からの素朴なギモンに講師の方が答えるという形式です。
 講師とファシリテーター(進行役)の話を聞いているだけでも参考になる、聞きたいことがあれば自由に聞ける、始まってしまえばあっという間の90分です。

5 第5回は保育士

 「高校生meet  up!進学・しごとのギモン ヒント発見ワークショップ」の第5回は保育士。11月10日(金)に Fukushima - BASE(福島学院大学の隣)で開催します。大学で保育を教えている先生(保育の現場経験あり!)と、現役の保育士さん(幼稚園の勤務経験もあり!)のお二方から 「ホンネ」の話を伺うことができる、またとない機会です!!
 保育の仕事にちょっぴり興味がある高校生はもちろん、どの道に進もうか迷っている高校生も大歓迎です。
 担任の先生方、ぜひクラスの生徒に声をかけるなど、高校生の背中をちょっと押してあげてください!

第5回 保育士
 開催日:令和5年11月10日(金)
 時 間:17:15~18:45(受付開始17:00~)
 場 所:福島市(Fukushima - BASE)
 対 象:県北管内の高校生 先着12名
 講 師:細川 梢(福島学院大学教員(福祉学部こども学科))
     土屋明希(保育士)

 その道で働いている方からの話を通して、自分の進路について考えることのできる機会です。下のチラシの二次元コードまたは下記のフォームからぜひお申し込みください!!