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POP ART:THE FAB 4!(ポップ・アートの素晴らしい4人)         福島県立美術館企画展

 現在、福島県立美術館では「POP ART:FAB 4! ポップ・アート 時代を変えた4人」を開催しています。終了間近のこの企画展を見に行ってきました。
 「FAB 4」とはご存じの方もいらっしゃるとは思いますが「Fabulous Four」つまりビートルズを意味する略語です。では、なぜビートルズになぞらえられるか、というと、この企画展はビートルズとほぼ同時期に花開いたPOP ARTを代表する4人をメインとした企画展だからです。1962年というPOP ARTとROCK MUSICが奇跡のように重なり合って花開く時代を歴史的な背景(マリリンモンローの死、ベトナム戦争、ウーマンリブなど)とともに展示する企画展となっています。
 残念ながら、展示内容は撮影ができないのですが、少しでも思い出に残してほしいと、フォトスポットが設置されていました。フォトスポットはロイ・リキテンスタインの「Sweet Dreams,Baby!」になぞらえられた絵です。美術館スタッフに「このフォトスポットはどんなポーズで撮るのが、効果的でしょうか」(無茶振り)と伺うと、スタッフが「こうでしょうか…」とポーズを教えてくれました。

なるほど~、飛ぶようなイメージでの撮影がお勧めなんですね。

 福島県立美術館と言えば、全国でもここ1館でしかない(であろう)ものがあります。その名も「質問電話」

電話で質問をすると、学芸員につながり、答えてもらえます。
常設展の各階に設置されています。

 この「質問電話」は美術館の学芸員と来館者とのコミュニケーションを目的として設置されています。面白い取り組みですよね。

 企画展を見た後は、常設展もしっかり見ました。最初に目に飛び込んでくるのはモネの絵。経路に従って見ていくと、もちろん、福島県ですから斎藤清は欠かせないのですが、斎藤清の版画と向かい合わせで世界の版画が展示されているのも、他の美術館では見ない展示方法です。斎藤清の終わりに来ると、大好きなシャガールの版画が!!!ここでシャガールに会えるとは思わなかった、と興奮してしまいました。
 また、エントランスホールには大きなマリノ・マリーニのブロンズ像があります。ここまで大きいブロンズ像は珍しいそうで、マリノ・マリーニのファンは遠くから見に訪れるそうです。
 企画展のみならず、常設展も見ごたえたっぷりでした。

 今回の企画展は、福島県立美術館を皮切りに次年度は全国の美術館を巡回します。全国に先駆けて、この企画展を見ることができるのもうれしいですね。


常設展。この1室のみ写真撮影ができます。
紙でできたふわふわした川のような作品は三春町在住の石田智子さん(玄侑宗久さんの奥様)の作品です。たくさんの紙のこよりでできた、タイトル「松老雲閑」(老いた松の如く、閑かに流れる雲の如き心境で、おおらかに心に任せて悠々と生きること)は時間を忘れてこよりをひとつひとつ眺めてしまいます。

 週末は県立美術館で、FAB 4を

 ロイ・リキテンスタイン、アンディ・ウォーホル、ロバート・ラウンシェンバーグ、ジャスパー・ジョーンズのFAB 4の他、ロバート・インディアナ、ジェームズ・ローゼンクイスト、トム・ウェッセルマン、ジム・ダインの織り成す1960年代アートを、ビートルズ、ローリングストーンズ、ボブ・ディランなどの音楽家、ベトナム戦争、などの背景とともに鑑賞するのはいかがでしょうか。

待ってるよ!