夏の終わり 社会教育課長 小林 雄
今年の夏は暑かった。
気象庁の発表によると、今年夏の日本の平均気温が平年を1.76度上回り、1898年の統計開始以降で最高だった昨年に並び、2年連続で最も暑い夏となりました。
厳しい残暑はまだまだ続き、「9月も夏だと思って対策をしてほしい」との呼びかけも聞こえます。
暑い夏はまだ終わりそうもありませんが、毎年、私の熱い夏は、甲子園が終わると、終わりを告げます。
私の今年の熱い夏は、8月23日の京都国際高校の初優勝で幕を閉じました。
新基準バットが採用されて初の夏の甲子園。本塁打は金属バット導入後最少の7本で、ロースコアの接戦が多く、優勝候補とされていた高校が早々に敗れる展開となりました。
1点差の9回2死から勝負を分ける本塁へのドンピシャの好返球やサヨナラのピンチでの内野5人の究極のシフトによる「7-3-2」のダブルプレーなど、今大会も数多くの全力プレーに興奮しました。
また、閉会式の総括で日本高野連会長は、全員野球で次々と強豪校に競り勝ち、その大応援団とともに記憶に残った公立校や、部員のダンスが評判となったアルプスと一体となり、旋風を巻き起こしたチームなどの話題についても振り返りました。
根性とか努力とか一生懸命とか友情とかに、なんとなく冷ややかな目の若者たちが少し増えているのかなと感じるこの時代に、アウトとわかっても、決して諦めることなく、一塁に頭から飛び込み、真っ黒になって悔しがる選手、監督からの指示を一刻も早く伝えるために仲間の集まるマウンドに全力疾走する伝令の選手、共に汗を流し、励ましながら厳しい練習に耐え抜いた仲間にスタンドから声をからして応援する控え部員、応援席で、顔を真っ赤にして、唇を腫らして、必死に楽器を演奏する吹奏楽部員、このような高校生の姿に、熱い夏を感じるのは、私だけではないと思います。
たくさんの感動と共に今年の甲子園が終わり、私の熱い夏は終わりました。