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新生 白河実業高等学校の取り組み          福島県立白河実業高等学校(白河校舎&塙校舎)

 令和5年4月、福島県立白河実業高等学校と福島県立塙工業高等学校の統合により、新生 福島県立白河実業高等学校が開校しました。
 本校は、工業科(機械科、電気科、電子科、建築科)と商業科(情報ビジネス科)、そして令和6年度まで学びを継続する農業科の3つの大学科を有する県内唯一の専門高校です。「勤勉」「至誠」「創成」の校訓のもと、高度な専門性と豊富な経験を生かし、地域社会の産業や文化の発展、地域創生に貢献する人材の育成に努めています。
 今回こちらの記事では、【白河校舎】における各科の「地域連携活動」や「特別活動」、「取り組み」などについて紹介します。
(※【塙校舎】については別の記事で紹介しているので、ご覧ください!)


【白河実業高校白河校舎】

1 農業科

(1)地域連携活動
 
○地元企業(洋菓子店)との連携によるプリンの商品開発
 地元企業(洋菓子店)へプリンの製造を依頼し、本校で生産した「鶏卵」、「カボチャ」、「サツマイモ」を用いたプリンの商品開発を行っています。商品化されたプリンは、“白河ひよっこプリン”の名称 で地元企業(洋菓子店)や各種販売会で販売され、地元消費者からも高い評価を得ています。

“白河ひよっこプリン”の試食会の様子           商品の完成  

 ○地元企業内の社員食堂への食材提供と献立メニューの考案
 地元企業へ、本校で生産した農産物と考案した献立メニューを提供し、地産地消の学習を実践しています。

コラボメニュー①               コラボメニュー②

(2)特別活動
 ○漬け物グランプリ2023金賞受賞
 園芸部で自作した漬物を、全日本漬物協同組合連合会主催の「漬物グランプリ2023」に出品し、金賞を受賞することができました。
 本校では、「SDGs×ものづくり」を掲げ、農業科でも、食をテーマに日々学習に励んでいます。

「漬物グランプリ2023」金賞受賞メンバー    受賞作品①         受賞作品②     

 ○地域との連携によるまちづくり
 園芸部では、本校で生産した花を白河市の官公庁や近隣の施設などに定期的に設置し、環境美化に努める活動を実践しています。“花いっぱい運動”の名称で行っているこの活動は、地域の方々に愛される白河実業高校を目指して、長年取り組んでいるものです。昨年度(令和4年度)は、白河市警察署より感謝状をいただきました。
 他にも、白河市の観光名所として有名な南湖公園の環境美化活動にも取り組んでいます。一人一人が互いに共存し合うことの大切さを理解し、住みやすいまちづくりを目指して活動しています。

    白河警察署にて           国指定史跡・名勝の南湖公園にて

(3)取り組み
 ○
外部との連携事業
 農業科では、日頃の専門的な学習のほか、外部団体(福島県県南農林事務所・福島大学等)と連携し、農業を幅広く学んでいます。

 農業総合センター農業短期大学校訪問      地元先進農家視察   福島大学教授による「サイエンスカフェ」


2 機械科

 機械科では、旋盤や溶接などの機械加工に関する知識や技術を学んでいます。また、「SDGS×ものづくり」をテーマに、廃材を再利用したものづくりを行ったり、白河市と連携して、ごみ集積ボックスの製作にも継続的に取り組んでいます。また、ロボット競技大会では、県大会で優勝し、全国大会(福井大会)に出場を果たしました。今後も、コマ競技大会や技能検定に向けて、一生懸命に取り組んでいきます。

ごみ集積ボックスの製作           コマ競技大会出場メンバー
全国高等学校ロボット競技大会出場メンバー    全国高等学校ロボット競技大会の様子 


3 電気科

(1)地域連携活動
 電気科では、電気工事士資格を取得し即戦力となるよう、実技試験合格に向けて、東陽電気工事株式会社様からご協力とご指導をいただきながら取り組んでいます。電気工事関連会社へ就職する生徒も増えており、本校で学んだ知識と技術を生かして進路選択をする卒業生も多数います。

(2)特別活動
 電気部は、電気に関連する内容に取り組んでいる部です。1年間を通して活動しています。特に力を注いでいるのが、毎年9月に行われる県高等学校ロボット競技大会です。全国大会出場を目指してロボット製作を行っています。今年は、県3位の成績を収め、10月下旬に行われた全国大会(福井大会)に出場してきました。

(3)取り組み
 電気科では、電気に関する基本的知識や、技術技能の習得に力を入れています。毎年、福島県電気工事士共同組合様のご協力のもと、「電気工事業理解促進研修会」を開催して電気技術の学習に役立てています。


4 電子科

(1)地域連携活動
 『ドローン空撮による3Dモデルの製作』

 現在、電子科の課題研究の研究テーマの一つに、ドローンによる白河実業高校塙校舎と塙校舎の全景を空撮、それを3Dプリンタで印刷製作し、校舎の様子を製作するというテーマに取り組んでいる研究班があります。それに併せて塙町の一部の景観も3D化し、プリントすることにより、SDGsの「13 気候変動に具体的な対策を」に関するものとして、災害時における具体的な対策に役に立てるのではないかとも考えています。地域としての塙町と塙校舎(元塙工業高校)との連携事業として、活動の幅も広がっていくと考えています。
 また、この事業は講師として慶応大学研究員の南 博司先生をお招きして、ドローンの操縦から撮影技術、また3D化するためのデータの取り扱い方法などの指導をいただいています。

ドローン飛行前打ち合わせ   ドローン飛行位置確認     ドローン実技講習 

(2)特別活動
 『各種競技会参加』

 電子科では、各種競技会に出場しています。競技ロボットは県大会ベスト8進出、相撲ロボットは高校生選手権と全日本選手権の2大会で準優勝、ものづくり競技会電子回路組み立て部門参加、マイコンカーによるコース完走などさまざまな競技会にも積極的に取り組んで、実績を積み重ねています。特に東北大会で準優勝を果たした相撲ロボット大会は、11月23日に行われる高校生ロボット相撲全国大会2023をはじめ、12月9日~10日に行われる全日本ロボット相撲大会2023にも出場します。

ロボット相撲大会の様子    ロボット相撲大会の出場者     競技ロボットの様子  

(3)取り組み
 『ドローン研究と活用技術について』

 課題研究でもドローンの研究に取り組んでいますが、ドローンの活用の幅は日々広がりを見せています。今回、講師の南先生の紹介により、千葉県市原市で行われたドローンの研究イベントに参加することができました。ドローンの機体技術のデモンストレーションだけでなく、ドローンを活用するための他分野の技術紹介も見ることができ、大変勉強になりました。さらに東京モビリティショー2023という大きなイベントの見学をすることで、技術的な見聞を広げる機会を得ることができました。今後もいろいろな技術を吸収し、技術の発展に貢献・挑戦していきたいと考えています。

       ドローンテストフィールドにて        東京モビリティーショー2023見学


5 建築科

(1)地域連携活動
 建築科は、今年度本校に新しく設置された学科です。まだ1年生の1クラスしかありませんが、建築に関する基礎的な内容を学んでいます。さらに将来の進路を見据えて、10月下旬に地域企業との連携で現場見学会を実施しました。近隣の建設現場を見学して現場で働く方から様々な講義をいただき、貴重な体験ができました。将来は本校で学んだ知識と技術をいかし、建設業関連企業へ就職して、地域産業の発展に貢献できるような人材に成長することを期待しています。

太陽の国かしわ荘新築工事現場   マンション新築工事現場    西郷村新庁舎新築工事現場   

(2)特別活動
 建築部は、建築に関連する活動を行っています。1年生のみですが、年間を通して様々な活動をしています。放課後には、設計から製図まで自分たちで行う競技設計に取り組み、9月に作品を応募しました。現在は、塙校舎の外観模型を制作しています。

   建築部の生徒たち     競技設計に応募する画面を制作中   応募した作品

(3)取り組み
 建築科では、建築に関する基本的な知識や技能・技術の習得に力を入れています。特に木材加工においては、ものづくりマイスター制度を活用して熟練の大工さんを指導者としてお招きし、生徒6名が規矩術(きくじゅつ)の習得に向けて、11月からご指導いただきます。
(※規矩術とは、さしがねや直定規などを使って、あらゆる角度を正確に出す木造大工の技です。)

3級技能士の課題       木材加工の材料        使用する大工道具 


6 情報ビジネス科

(1)地域連携活動
 情報ビジネス科
では、白河市と一般社団法人産業サポート白河主催、一般社団法人未来の準備室(コニュニティー・カフェEEMANON)共催、協力企業(株)加藤螺子製作所、(株)カネカ、(株)カネカ・クリエイティブ・コンサルティング、(株)タダノ、東武化学(株)、コカ・コーラボトラーズジャパン(株)のもと「白河版『ラブ・ミー・ベンダーpre3!!!』」に取り組んでいます。これは、高校生が自由な発想で自動販売機の運営管理を手掛けることで、実社会・経済活動を体験するとともに、地域企業で働く社会人との交流を通じてキャリア意識の醸成を図ることを目的としています。3年生の課題研究の授業の中で、調査研究班(6名)が活動しています。

写真は左から 除幕式、自販機側面①、自販機側面②、商品ラインナップのための試飲

(2)特別活動
 情報ビジネス科に関連する部活動は商業研究部です。6月に行われた福島県商業高等学校英語スピーチコンテスト(レシテーションの部)に、初参加して最優秀賞の成績を収め、9月の全国商業高等学校英語スピーチ大会(会場:国際連合大学)に出場しました。また、9月に行われた福島県高等学校珠算・電卓新人競技大会では、個人総合で1名が東北大会出場の権利を得て、11月4日に東北六県高等学校ビジネス計算競技大会(会場:山形市立商業高等学校)に出場しました。また、福島県ワープロ新人競技大会は、本校を大会会場として9月に行われました。

 英語スピーチコンテスト     珠算・電卓大会         タイピングの練習風景    

(3)取り組み
 情報ビジネス科では、租税教室をはじめ検定前の課外を実施しています。

租税教室                  課外の様子


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