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探究学習に役立つ調べものガイド(入門編)①探究学習の進め方・調べる方法

この記事のまとめ

・探究学習の進め方や調べ方を紹介するページや本がある
・インターネット、本や雑誌、インタビューなど様々な調べ方がある
・調べ方による違いを意識してうまく使い分けることが大切


はじめに

 探究学習では、テーマ設定から発表まで様々な場面で「調べもの」をします。福島県立図書館は、探究学習を含め、様々な調べものを手助けしています。この記事では、主に高校生に向けた調べもののお役立ちポイントを紹介します。
 
各回のリンクはこちら
 ①探究学習の進め方・調べる方法 (この記事)
 ②インターネット検索のコツ
 ③インターネット検索で気をつけたいこと
 ④図書館活用のススメ

今回は、探究学習の進め方や、何を使って調べるのか考えるヒントを紹介します。

探究学習の進め方

 探究学習では、「どうやって進めればいいの?」となることがあると思います。もちろん先生に聞きながら進めていくでしょうが、実は探究学習の進め方や調べ方を紹介するページや本があります。
 まずはこのnoteにある「ふくしま探究の種」に様々なヒントがあるので見てみましょう。調べ方であれば福島大学「地域×データ」実践教育推進室による記事があります。

 その他にも例えば、東京都立図書館がまとめている『はじめてのレポート・論文作成ガイド』では、そもそもレポートとは? といった疑問からテーマの絞り方などの役立つポイントまで、詳しく説明しています。

「都立中央図書館で学ぶ!はじめてのレポート・論文作成ガイド」(PDF版)
https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/support_school/uploads/reportguide2024.pdf

 紙の本では、例えば見開きごとに1テーマで調べ方やまとめ方などを説明した次の本があります。
『学びの技 14歳からの探究・論文・プレゼンテーション』(改訂版)登本 洋子/著、伊藤 史織/著、後藤 芳文/著、玉川大学出版部、2023年。
https://opac.library.fcs.ed.jp/winj/opac/switch-detail.do?bibid=1120236167

 図や絵を多く使って流れが分かりやすい、次の本もあります。
『はじめよう!アクティブ・ラーニング』ポプラ社、2016年。 ※全5巻
https://opac.library.fcs.ed.jp/winj/opac/switch-detail.do?bibid=1103313240

 もう少し進んで大学生や研究者が書くような「論文」とは何か? ということなら、大学の研究者が書いた大学生向けの論文の書き方について知るページや本があります。
『論文の教室 レポートから卒論まで』(最新版)戸田山 和久/著、NHK出版、2021年。
https://opac.library.fcs.ed.jp/winj/opac/switch-detail.do?bibid=1120085451

「東北大学レポート指南書」(東北大学附属図書館)
http://ital.ihe.tohoku.ac.jp/italwp/wp-content/uploads/2024/03/shinansyo_v5.pdf

調べる方法 何を使って調べるの?

 探究学習での調べものには、「インターネットで検索する」「本や雑誌を使う」「人に尋ねる」という主に3つの方法があります。
①インターネットで検索する
メリット
・思い立ったらすぐに調べられる
・文字だけでなく、動画など様々な方法で情報が得られる
・新しい情報が手に入りやすい
注意点
・書いたことに責任を取る、作った人がはっきりしないサイトも多く、内容の信頼性には特に注意が必要
・インターネット上には「検索」だけでは出てこない情報や、やみくもに検索するよりも適切なページから直接得た方が良い情報もある(統計情報など)
 
②本や雑誌を使う
メリット
・「福島県の地質」など、体系だった知識を得たいときやある分野の知識をざっと得たいときに手早く調べられる
・特に図書館では本をジャンル別に並べているので、調べるキーワードが分からなくても、そのジャンルの棚に行けば使える本を探すことができる
・書いた人、本の作り、書評(レビュー)などで内容の信頼性がある程度確かめやすい
注意点
・いつ書かれたかに注意しないと、載っている内容が古い情報の場合がある
・本や雑誌・新聞記事を探すには種類にあわせたコツが必要
 
③人に尋ねる(インタビューやメール、アンケートなど)
メリット
・本やインターネットには書いていない、その人だけの経験を知ることができる
注意点
・失礼のない役に立つインタビューをするには、下調べや何を聞くかなどのきちんとした準備が必要
・その人の経験や意見しか手に入らないので、偏りが生じやすい
 
 十分な調べもののためにはインターネットだけ、本や雑誌だけではなくどの方法も必要です。だからこそ、調べ方による特徴(メリット・注意点)を意識してうまく使い分けることが大切です。

 
次回は、主に皆さんが主に使うインターネット検索のコツや注意点を紹介します。


(福島県立図書館)
https://www.library.fcs.ed.jp