ふくしま教育通信 2024年12月号 vol.247
はじめに
「イルミネーションって、どうして冬にやるか知ってる?」
イギリス在住の友人が言いました。そう言われてみれば、夏にやっても良さそうです。「イギリスってクリスマス・お正月に家族にプレゼントをするんだよね。そうするともうお金がなくなっちゃって、暗い気持ちになって自殺者が増えるんだよね。そういう人を励ますためにイルミネーションは冬なんだよ。」なるほど、明るく楽しそうなイルミネーションにはそんな効果があったのか。日本でもクリスマスにお年玉。心温まりそうな親戚づきあいがお財布には冷たい状況が続きます。子どもの期待に応えるばかりでは大人もつらくなってしまいます。大人が苦しくなるほどの出費は控えて、楽しい年末とお正月を過ごしましょう!
特別企画 令和5年度教育者表彰(文部科学大臣表彰)受賞者寄稿
前 安積高校校長 鈴木 芳人(すずき よしと)
少子化により学校の統廃合が進んでいます。統合されたり廃校になり、生徒はいないけれど、校舎の残る学校。廃止となった学校の最後の校長を務めた鈴木芳人前校長が振り返る学校の始まりから終わりまで。あったものがなくなってしまう言葉では言い尽くせない内容の記事です。鈴木前校長は今でも1年に1度はこの場所に行ってみるそうです。
リレーエッセイ
教育庁 庁参事 関場 智彦(せきば ともひこ)
VUCAと言われるが、果たしてそれは最近のことなのでしょうか。浦尻貝塚 貝塚観察館を訪れた庁参事が感じた昔から変化に対応してきた歴史。今と昔の違いの考察。浦尻貝塚は国指定史跡です。相双地区には旧石器時代からの遺跡がたくさんあることに気づかされました。
日々の思い
高校教育課 課長 高橋 喜智(たかはし よしとも)
令和5年に統合になった南会津高校から今年赴任した高橋課長。統合校で新しい校歌を歌う。その経験と、新しい校歌の感性に胸打たれます。南会津のお酒は地理的表示GI(その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度)に登録され、ユネスコの無形文化遺産として「伝統的酒造り」が選ばれるなど、価値が高まっています。南会津のおいしいものを堪能した課長のお話をご堪能ください。
子どもたちが輝くふくしまの学校
矢祭町立矢祭小学校
平成28年4月1日、町内の東舘、下関河内、関岡、内川、石井の5つの小学校を統合し、5校の伝統と町民の願いのこもった矢祭小学校。矢祭町といえば「矢祭もったいない図書館」の取組が有名です。この記事を読んで矢祭町は「読書の町」だと感じました。
西郷村立西郷第二中学校
栃木県と福島県のほぼ県境にあり、国道4号線からも見える西郷第二中学校。西郷村は福島県の玄関口、つまり、東北の玄関口です。暮らしやすさから、前回の国勢調査(2020年実施。5年ごとに実施される。)では、人口が2.4%増加しました。そこで実施される豊かな学びをご紹介します。
福島県立磐城桜が丘高等学校
平成13年に男女共学化となり、今年度創立120周年を迎えた磐城桜が丘高等学校は、今、新しい取組を行っています。伝統を生かしながらも、新しいことも積極的に取り入れ、時代とともに成長し、地域に貢献していく高校の活動をご紹介します。学校のキャラクターもとってもかわいいです。
編集後記
教育総務課長 柾木 渉(まさき わたる)
共通テストまであとわずか。受験勉強に必死に取り組んでいる間は考える間もないけれど、大学に行く意味ってなんだろう。考え出したら沼にはまってしまう問に対する一つの答え。教育総務課長から受験生にエールを送ります。今年から情報が共通テストに登場です。